金沢大が授業への仮想現実(VR)の導入を検討している。十四日には、金沢大角間キャンパスでトライアル授業が開かれ、学生約二十人がVRを使った英語学習教材を試した。柴田正良副学長は「VRは他人の視点に立てるのが画期的。教育効果を上げるために、どのように活用できるか考えていきたい」と話している。(戎野文菜)
 学生たちは、VR映像が見られるゴーグルを装着。米国の家の庭でバーベキューをする設定で、映像を見ながら英会話をした。
 ゴーグルを着けて顔を上下左右に動かすと、連動して映像が動き、コントローラーを使うと、歩いたり、物をつかんだりすることもできる。学生は映像の中の登場人物になりきり、自己紹介をしたり、料理を食べたりした。
 英語学習教材は教育コンサルティング会社「グローバルスカイ・エデュケーション」(東京)が提供し、講師も派遣。米カリフォルニア州のベンチャー企業が開発したVRのプログラムを活用した教材で、大学でのトライアル授業は初めて。同社の担当者は「会話だけでなく、包括的なコミュニケーションの練習になりやすい。異文化理解に役立ててもらえれば」と話していた。
 二年の北村朝(とも)さん(20)は「普段の英語の授業だと、恥ずかしくて声が小さくなることもあるけど、VRでは実際に顔を見て話さないので、緊張せずに会話ができた」。三年の小竹雄大(ゆうだい)さん(21)は「登場人物になりきることで思い切って話せたけど、実際の相手の表情が見られないのはデメリットだと思う」と感想を述べた。