穴水町小又にアトリエを構える画家中西真三さん(69)の個展「中西真三絵画新作展」が二十二日、輪島市門前町走出の禅の里交流館で始まる。数年前に患った大病からの復帰後は初の個展で、中西さんは「一度死を覚悟してから美しい能登の風景がまた違って見えるようになった。自分の作品が見る人の心の栄養剤になれば」と話している。(関俊彦)
門前 きょうから
 中西さんは、二十代で二紀展に出品するなど若くから創作活動に励んできた。一方、数年前に患った大病の影響で二〇一八年に手術や三カ月の入院生活を経験。退院後も約一年間は筆を握れなかったが、一九年春に創作活動を再開し、病気を患う前と変わらず能登の自然を独自の視点で捉えた絵画を描き続けている。
 新作展には、活動再開後に描き上げた約三十点を展示。能登の里山で生きる樹木とその合間から見える月を描いた「のび・のび」など、能登の風景とともに見える太陽や月、能登の里山に吹く風などを、独特の筆遣いと鮮やかな色彩で表現した力作が並んでいる。
 和紙を用いた円形の立体で太陽や月を表現した作品のほか、温かな色合いで桜を描いたはがきサイズの作品もある。中西さんは「若い時には気づかないが、能登から見る月や太陽や星は何より美しい」とモチーフの魅力を語りつつ「足跡を残したいなんてかっこいいことは言わない。でも生きてる以上、一人でも多くの人に『いいな』と思ってもらえる作品を描き続けたい」とほほえんでいた。
 新作展は四月五日まで。会場の禅の里交流館は月曜日定休。