熊野市有馬町の世界遺産「花の窟(いわや)」で二十一日、無数の絵をデジタル処理して映像として投影する「デジタル掛け軸」を鑑賞するイベントがあり、約三百人が楽しんだ。
 デジタル掛け軸は、石川県小松市の映像アーティスト長谷川章さん(72)が二十年ほど前に考案した。これまでに名古屋市の東別院や京都市の法輪寺で披露し、十九日には津市の国宝「高田本山専修寺」でも投影した。
 花の窟では、百万枚を超える絵の中からランダムでさまざまな模様の絵を選び、プロジェクター十五基で高さ四十五メートルのご神体の岩に投影。熊野市波田須町の音楽ホールのオーナー矢吹紫帆さん(64)が発光ダイオード(LED)の付いた白い衣装で舞を奉納し、夫の矢中鷹光さん(69)がオリジナル曲を歌った。
 那智勝浦町から訪れた高木喜三(きぞう)さん(72)は「普段見る花の窟とは違い、幻想的できれいな光景が広がっていた」と話していた。
 (木造康博)