◆浜松市博物館も所蔵品発信
 お家で博物館に親しみ、興味を持ってもらおう−。新型コロナウイルスの感染拡大で自宅で過ごす時間が増える中、展示品を家で楽しめるツイッターの検索用ハッシュタグ「#エア博物館」が話題になっている。全国の館が所蔵資料の写真や動画を投稿しており、三月中旬には浜松市中区の市博物館も「ご自慢の逸品」を紹介し始めた。
 長寿や子孫繁栄を願う縁起物を集めた企画展「めでたいかたち」に飾った皿類を最初にアップ。「#自宅でミュージアム」の検索タグも加えて、クイズ形式で常設展をじっくり見てもらおうと工夫した書き込みや、施設周辺の桜の開花情報も伝える投稿を続けている。二十四日には、地元で出土した愛らしい形の埴輪(はにわ)二体の写真を撮った。
 これまで平日のみ市のホームページから情報発信をしていたが、新型コロナウイルスの影響でイベント中止が相次ぎ、急きょ三月初めにツイッターを開設。館キャラクターを使った撮影グッズを手作りした。「迅速な発信が要された」と学芸員の佐野聖子さん(47)は話す。
 影響は大きく、人と人とが接触する可能性があるイベントは別の形に変え、小学校に配布する予定だった三万枚超のチラシは内容変更のため回収・破棄する事態が続いた。対応に追われる中、悩みやアイデアを共有する学芸員のコミュニティーで「#エア博物館」の存在を知ったという。
 佐野さんは「転んでもただでは起きたくなかった。新しく知った博物館の表現方法を活用していきたい」と言い、「家で楽しみながら館の雰囲気を知ってもらいたい。地元でも遠くの人でも、この状況が落ち着いたら遊びに来てもらえれば」と呼びかける。
(大城愛)