県は二十五日、二十四日に新型コロナウイルスの感染が確認された県松本保健所管内在住の七十代男性について、居住地を松本市と明らかにした。発症前の二週間をさかのぼり、県外や海外に行っていないことから、市内で感染した可能性があると判断、公表に踏み切った。
 県は男性が十九日に発症したと発表していたが、新たな調査で九日に発症したことが分かった。男性が発症前後にどう行動したかは調査が完了していないが、九〜二十三日は「医療機関で受診した以外は自宅にいた」と話しているという。別居の家族一人が濃厚接触者と確認されたが、二十五日の検査で陰性と判明。県は濃厚接触者が増える可能性は低いとみている。
 これまで県内で感染が確認された四人は発症前に県外や国外に行ったことが調査で判明しており、感染した地域が推定できたが、男性は発症する二週間前から市内を出ていなかった。
 会見した県健康福祉部の土屋智則部長は「これまでと違い、感染経路が分からず、市内での感染は否定できない。心配な方は保健所に相談してほしい」と呼び掛けた。
 県は男性以外の四人が県外や国外で感染した可能性が高く、感染は県内で拡大していないとして、県主催のイベントの開催基準を緩和し、政府の要請を受けて臨時休校していた県立校を新学期から再開させる方針を決めた。県教委の担当者は健康福祉部と情報共有を急ぎ、「二十七日の県と市町村の総合教育懇談会で説明できるようにしたい」と話した。
 (渡辺陽太郎)
◆新野千石平ロードレース中止
 阿南町新野で六月七日に予定されていた「第十九回新野千石平ロードレース大会」(中日新聞社など後援)の実行委員会は、新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ、出場者らの安全確保が難しいなどとして、大会の中止を決めた。
 山々や田園の風景を楽しめるコースが人気で、例年、県内のほか愛知、静岡県からも多くのランナーが参加しており、昨年は八百八十一人が登録した。今年も三、五、十キロのコースを設定。年代や男女別に二十五部門で競う予定だった。
 消毒液やマスクの準備、出場者の体調管理に当たるスタッフの確保などが難しいほか、例年六十歳以上の参加が二割程度あることにも配慮し、中止とした。
 実行委は過去三年間の出場者にはがきで中止の案内を送るほか、町のホームページなどで周知を図るとしている。
 (近藤隆尚)
◆長野マラソンも
 長野市で四月十九日に開催が予定されていた「長野マラソン大会」の組織委員会は二十五日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて大会を中止すると発表した。
 一九九八年長野冬季五輪を記念して九九年から始まり、中止は東日本大震災が発生した二〇一一年以来二回目。
 今年は国内外から一万一千二百十七人が参加する予定だったが、受付やスタート地点、沿道に大勢が集まることが想定され、感染リスクを防ぎ切れないと判断した。
 組織委事務局の担当者は「地域に元気を与えてきた大会なだけに残念だが、心配が残る中で開催できない」と話した。