◆地域で守る花の園
 こぢんまりとした古い木造駅舎を彩る桜が、今年も咲き始めた。ホーム横の花壇には、パンジーやチューリップも彩りを添える。花々を見渡せるホームのベンチで電車を待つ乗客の表情は、皆穏やかそう。まるで縁側で日なたぼっこしながら、お花見を楽しんでいるようだ。
 「駅は多くの人が行き交う地域の憩いの場。地元で守っていかないとね」。国の登録有形文化財の駅舎の管理に協力するのは「ぽっぽや桜木会」(甲賀正子代表)。十年ほど前から、駅舎の清掃などを地域ぐるみで行う。
 特に力を入れるのが花壇の整備だ。夏はマリーゴールド、秋はコスモスなど季節の花を植栽し、駅舎を彩っている。
 ホームには地元の子どもたちの作品やトロッコ列車の模型、人気アニメを模した人形なども並ぶ。どれも会員たちのアイデアで、手作り感満載の出来栄えがインスタ映えすると評判だ。
 「駅利用者から『この駅はいつも楽しく、きれいだね』と言ってもらえるのがうれしく、励みになってます」と甲賀代表。これから見頃を迎える桜を楽しみにしている。

(夏目貴史)
 =終わり