王滝村が運営する日帰り温泉施設「王滝の湯」は、二十八、二十九日の営業を最後に休館する。村は来年三月まで指定管理者を募集するが、見つからなければ廃業する方針。
 王滝の湯は一九九三年に村営で開業した。源泉掛け流しで、総ヒノキの浴槽や窓越しに御嶽山景を楽しめるのが特徴。二〇〇六年から指定管理者制度を導入して村民出資の「王滝家」が運営を引き継いだが、一四年の御嶽山噴火やスキー客の減少などから客足が遠のき、一八年に撤退した。
 村中心部から約四キロの山間部に立地。途中は未舗装の道路を通らなければならず、高齢化が進む村民の利用も減っていた。村営で土、日曜、祝日のみ営業しながら指定管理者を募集してきたが、応募はなかった。
 三連休だった今月二十〜二十二日はスキー客に加え、村のホームページで休館を知った多くのファンらでにぎわい、普段の倍以上の利用者数だった。
 愛知県あま市の会社員河合孝憲さん(62)は、十年以上前から王滝の湯に入るために村を訪れてきたといい「湯冷めしない泉質が魅力で、木の浴槽も好きだった。休館するなら王滝に来る理由がなくなってしまう。再開を願っています」と残念そうに話していた。
 二十八、二十九日の営業は正午から午後七時まで。

 (中田弦)