◇武川玲子コラム「ゴルフ米ツアー見聞録」

 米男子ゴルフはツアー再開3戦目を終えた。新型コロナウイルスに感染した最初の選手が出た2戦目に続いて、先週もキャメロン・チャンプ(米国)ら選手3人が陽性反応を示した。加えて、ブルックス・ケプカ(米国)、グレエム・マクダウエル(英国)のキャディーが陽性の検査結果が出て、両選手は出場を見送った。今週も選手1人の陽性が確認されたため、現在までに計7人の感染者が出たことになる。

 この数字が多いか少ないかは意見が分かれるところだ。しかし、この事態に、米男子ツアーのモナハン会長が先週、トラベラーズ選手権会場のコネティカット州に急きょ向かい、「もっと気を引き締めてほしい」と関係者に活を入れた。

 そのせいなのだろうか、トラベラーズ選手権ではこれまでより注意深く行動する姿が見られた。ピンを触るときに除菌シートを使うキャディー。選手もラウンド中に除菌をしたり、プレーを終えるとすぐにマスクをつけたり、感染予防に努めていた。

 「ツアーを再開すれば陽性が出るのは想定内。感染が出たからとツアーの再中断を考えるなんてばかげている。しっかりとルールを守って続けていきたい」と世界ランキング1位のロリー・マキロイ(英国)。実際にこれだけ感染者が出ると、いつ自分がかかってもおかしくないと選手らは認識したようだ。

 幸い、重篤化した感染者はいない。チャンプも陽性反応の後、3回行った検査はいずれも陰性だった。自宅に戻ることが許可され、あと1週間休んだらツアーに復帰できる。陽性となっても、きちんと治癒すればまた参戦できることも学んだ。今はウイルスと共存し、ツアーを進行していくしかないのかもしれない。(全米ゴルフ記者協会会員)