J1名古屋は18日、リーグ第15節・鳥栖戦(駅前不動産スタジアム)に臨む。鳥栖の本拠地・駅スタでの勝利は、2019年が最後。長谷川健太監督(58)の就任以降、鳥栖には勝利がない。苦手意識を払拭するためのポイントに、GK朴一圭も加わる相手のパス回しの破壊を挙げた。チームは17日、愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで調整した。

 厳しい環境だ。ナイトゲームだった15日のFC東京戦(豊田ス)から長距離移動を含む中2日。快勝した前節から継続したいものを問われた指揮官が、真っ先に「コンディションです」というのも無理はない過酷さだ。

 足元の技術に優れるGK朴一圭が、ほぼDFと同位置まで高くポジションを取って組み立てる攻撃が鳥栖の強み。「特長のあるビルドアップ(攻撃の組み立て)をする」と指揮官も警戒を寄せる。

 相手の最終ラインでの組み立ては、グランパスの高い位置でのプレスで応戦する。「ある程度、選手もイメージは持っていると思う」と長谷川監督。「ガンバ戦ではできなかったので、中3日の東京戦では落ち着いてベンチで見られた」と手応えを明かす。FC東京戦の先制PKを獲得した場面のように、高い位置から押し込む試合運びが狙いだ。

 前節で3得点の攻撃だけではなく、守りの粘りも出てきた。FC東京戦ではMF和泉、DF河面がゴールラインの手前でクリアするファインプレー。「内田とか竜司(和泉)も含めて、やるべき選手がしっかり仕事をしてくれている」と、指揮官も評価する。

 チームはFC東京戦でハットトリックのFWユンカーをはじめDF三国が絶好調、MF吉田も相手のサイド攻撃を落ち着いて止めた。「いつも鳥栖戦がキーになるという話を毎年しているが、今回もいい試合をしたからこそ、この試合が大事になる」。勢いそのまま、一気に順位表を駆け上がる。