大ヒット小説「陰陽師」シリーズの「瀧夜叉(やしゃ)姫」がドラマ化され、テレビ朝日系ドラマスペシャル「陰陽師」として29日午後9時から放送されることが決まった。主人公の陰陽師・安倍晴明役に俳優佐々木蔵之介(52)、晴明の相棒・源博雅を市原隼人(33)が演じる。今作では、晴明と博雅のバディがシリーズ最強の敵・平将門に挑んでいく。

 作家・夢枕獏さんの小説「陰陽師」は平安時代が舞台で晴明の活躍を描いた人気シリーズ。国内外で注目を集め、全世界の総発行部数は800万部を超える。これまでドラマや映画化されてきたが、シリーズの中でも数少ない長編「瀧夜叉姫」が映像化されるのは初めて。今作では死後20年を経て復活した将門によって滅亡の危機に陥った都を救うため、晴明と博雅が平安の世に渦巻く怨念と陰謀に立ち向かう。

 晴明は式神を操り怨霊をはらう陰陽師。人と交わることを好まず博雅が唯一の友人だ。佐々木は市原について「明るくて朗らかで、晴明が一緒にいたいと感じるレアな存在の博雅役にピッタリだと思います」と語り、「晴明と博雅はまさに“陰と陽”、そういう“バディもの”のような感じが出せたらいいなと思っています」とPR。

 晴明を演じ「陰陽師なので、呪(しゅ)をかけるセリフが難しかったです。でもセリフと格闘するのは心地いいですよ。言葉や所作、衣装と、ある程度縛られた状況の中で格闘して、そこから生まれたものを見て皆さんが涙したり、笑ってくださる。そして、その中にある真実を見てもらう、それが一番ドラマチックだと思うんです」と強調している。

 2003年公開の映画「陰陽師II」に出演した市原は「まったく違う作品、役柄でこの『陰陽師』に戻ってこられた…不思議な再会をさせていただけたんだなと、純粋にうれしく思っています」と“凱旋(がいせん)”を喜んだ。

 演じる博雅は武家の出でありながら武芸よりも風雅を好む笛の名手。「恋もするし、音楽や芸術などもたしなむ人間くさい人物です。そんな博雅は、クセのあるキャラクターぞろいの『陰陽師』の中でとても標準的な人。あらためて“普通”を演じるのは難しいなと、実感しています」とコメントしている。

◆久々本格ドラマ出演 剛力はワクワク

 女優剛力彩芽(27)がミステリアスな女性役で登場、久々の本格ドラマ出演で物語のかぎを握る人物を演じ、存在感を放っている。

 剛力が演じるのは医者の助手・如月(きさらぎ)。りんとしたたたずまいと優しいほほ笑みに博雅はひと目ぼれしてしまう。しかし、如月は将門とも深い関わりがありそうで、複雑な事情と闇を抱えた謎めいた女性だ。

 剛力は平安時代の設定に「今の時代にはない衣装だったので、初めは歩くのも大変ということもありましたが…着物での所作は、背筋がピシッとするので自然と役に入れたような気もします。そして、今では数少ない、平安時代の家屋もかっこよくて、セットにいるとワクワクしました」と撮影を楽しんだようだ。

 また晴明と互角の力を持つ陰陽師で、ライバルの蘆屋道満を竹中直人(64)が演じる。