競技の公平性さえ保てなくなるのだろうか。英国アンチ・ドーピングのサップステッド理事長は、ドーピング検査の大幅な縮小を表明した。英紙ザ・サン(電子版)などが20日までに報じた。

 「スポーツ大会の中止、及び新型コロナウイルスの制御について憂慮する英国政府の忠告により、われわれは活動を再考し、検査プログラムを大幅に縮小する」。また、同理事長は「われわれの組織はスポーツの公平さを守る責任があるが、この前例がないときに優先すべきは保健福祉だ。最優先事項はアスリートと機構職員の保健福祉だ」と語った。

 英国だけでなく、中国など複数国のアンチ・ドーピング機関がコロナショックで機能不全に陥っており、豪州のザ・ウエスト紙は「このまま東京五輪が開催されれば『ドーピングの楽園』となる可能性がある」と報じた。

 2014年の女子陸上1万メートルで欧州王者となった英国のジョー・ペイビー(46)は「自主隔離しているアスリートの自宅にドーピング検査で立ち入ることは安全ではない。これは、今後すぐに起きる問題だ。競技が今後も継続できるのかを考えることさえ不可能だ」と警告した。