平和島ボートのSG「第55回ボートレースクラシック」は22日、最終日の12Rで優勝戦が行われ、ホーム8メートルのやや強い追い風の中、1号艇の吉川元浩(47)=兵庫=がインからコンマ09のSで逃げを決め、昨年のオールスター以来となるビッグ通算4回目の優勝。大会史上2人目の連覇を達成するとともに、賞金3900万円を獲得した。2着は3番手から追い上げ2周1Mを先取り踏ん張った吉川昭男、3着には坂口周が入った。

 目に見えない大きな力が後押しした。平和島が誇るスーパーエース13号機を手にしたその時から、吉川元の大会連覇への道は開かれていたのかもしれない。

 最高のリズムと集中力を最後まで保ち続けた。枠なりのインからレバーを当てた瞬間に「4日目から仕上がっていたし、エンジンには自信を持っていた」と、エース13号機が乗り手の呼びかけに鋭く反応する。鎖を解きはなった野獣のように、スリットとターン出口をぐいぐいと加速。後続を一気に突き放すワンマンショーだった。

 先月9日には、尼崎でのレース中に事故のため帰らぬ人となった「実の兄貴みたいな存在だった」松本勝也さんの訃報があった。「(今回)珍しくエース機を引いて、そのときから何かが後押ししてくれている感覚があったし、目に見えないパワーを感じていた。いい報告ができる。たぶん喜んでくれていると思う」と大粒の涙がほほを流れ落ち、勝利者インタビューの会見場は一瞬だけ静寂な空間に包まれた。

 西島義則(第32、33回)以来となる史上2人目のクラシック連覇を達成。優勝賞金3900万円を手にすることによって、もちろん獲得賞金ランキングはぶっちぎりの1位に躍り出た。「昨年はグランプリで結果を残せなかった。今年こそはグランプリを取れるように頑張っていく」。年末にここ平和島で行われる頂上決戦へ向けて、2020年も吉川元の快進撃は止まらない。 (石井誠司)

<吉川元浩(よしかわ・もとひろ)> 1972(昭和47)年9月7日生まれの47歳。164センチ、51キロ。血液型はO。神戸市出身。県立兵庫工業高等学校卒業。選手養成79期生、兵庫支部所属。同期には沢大介、岩崎正哉、阿波勝哉、岡田憲行、山本寛久、中辻崇人らがいる。96年11月・尼崎でデビュー(1着)。99年・まるがめで初優勝。SG初出場は00年・ダービー(戸田)。07年・グランプリ(福岡)でSG初優勝。ほか、クラシック(19、20年)、オールスター(19年)でSG4冠。GI19Vを含む通算優勝は87回。