新型コロナウイルスの感染拡大で、世界的に外出が控えられるようになり、ネット配信の映画を自宅で鑑賞する人が急増している。その一方、危惧されるのが映画文化の後退だ。  「Netflix」「Amazon」といったインターネットを経由した映像配信システムの利用者は「これまでも伸びているが、コロナ禍で急伸している」と語るのは映画関係者。サブスクリプション(定額制)で自由な時間に見られる上、昨今は音響などの自宅の映像設備も充実もその要因だ。  

 制作側のネット配信を重視する傾向も強まり、Netflixの「ROMA/ローマ」は2019年、アカデミー賞監督賞を受賞。座席が動く「MX4D」、大画面の「IMAX」など映画館は差別化を図っているが、コロナ禍で外出自粛ムードの中、大打撃は避けられない。自宅鑑賞の傾向は「加速していくと思います」(映画関係者)。この習慣が定着し、収束後も映画館に戻ってこないのでは―。映画界は危機感を抱いている。