ベストセラー作家から詐欺師に…実話映画で賞レースを賑わせる助演男優が役作りの苦労を語る

ベストセラー作家から詐欺師に…実話映画で賞レースを賑わせる助演男優が役作りの苦労を語る

 映画『LOGAN/ローガン』『くるみ割り人形と秘密の王国』などの演技派俳優リチャード・E・グラントが、新作『キャン・ユー・エヴァー・フォーギヴ・ミー?(原題)/ Can You Ever Forgive Me?』について、ニューヨークのウィットビー・ホテルで語った。

 本作は、伝記作家リー・イスラエルが詐欺をはたらいた実話を描いた作品。エスクワイア誌に大女優キャサリン・ヘプバーンを取材した記事が掲載され、70年代にはセレブの生涯をつづった伝記本でベストセラー作家の地位を得ていた作家リー(メリッサ・マッカーシー)。しかし、化粧品ブランド「エスティ ローダー」の設立者エスティ・ローダーと伝記本をめぐって衝突したことから彼女の人生は転落し始め、詐欺師になっていく。監督は、映画『ミニー・ゲッツの秘密』(日本未公開)のマリエル・ヘラー。リチャードはリーの旧友ジャックを演じ、アカデミー賞の前哨戦などで助演男優賞にノミネートされている。

 ジャックを演じる上で行ったリサーチについて「彼について山ほどの情報があると思っていたら、リーが書いた自叙伝『Can You Ever Forgive Me?』には、ジャックに関してわずかな記述しかなかったんだ。風変わりだった彼女は、自叙伝でもほぼ自分のことしか書いていないんだよ」とリチャード。実際にジャックについて得られた情報は、47歳の若さで1994年にエイズで亡くなっていること、ポートランドの出身で、背が高く、ブロンドで、タクシードライバーを刺して2年刑務所に入っていた。そして、細いシガレットホルダーを持っていたことくらいだったそうで、情報が少なかったことで苦労したと明かした。「ただ、リーがFBIにマークされ、捏造した手紙を販売できなかったときに、ジャックが代わりに販売して、リーの要求額よりも高値で(その手紙を)売り飛ばしていたこともあったみたいだから、彼がいかに人を説得する力に長けていたかは理解できたね」

 ヘラー監督の演出については「彼女はセット内の全ての分野において、しっかり管理していたが、命令して従わせるようなタイプではなかったね。とても協力的で、寛大で、俳優を育成するような環境づくりをしている。映画全体の明確なビジョンを持っているんだ。それに、俳優陣のアイデアを、とてもオープンに受け入れてくれて、僕にとっても理想的な演出だったよ。今作は女性が主演で、共演者も女性ばかり、さらに女性の監督。女性中心の映画であることは観客も感じられると思うんだ」とその手腕を称賛した。

 リーは2014年に亡くなったが、もし彼女と話せる機会があったら、どんなことを聞いてみたいかと聞かれると「ジャックについてぜひ聞きたかったね。ジャックの友人のほとんどがエイズで亡くなっているんだ。劇中でも、リーがジャックに『この著名人の手紙の偽造に関して、わたしはあなたを信じて良いの?』と聞くシーンがあって、ジャックは『信じてくれれば良いよ。僕の友達はみんな死んでしまって、この話をする友人は誰もいないから』と答えるんだ。実際に彼の周りに存命中の友人はいなくて、写真も残されていない。だから、もし彼女が生きていたら、ジャックの話を聞いてみたいね」と答えた。(細木信宏/Nobuhiro Hosoki)


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