4月13日から14日にかけて、XRPが急騰し、2ドルに近づいたことはXRP保有者にとって今年最も良いニュースとなった。

これは2018年1月以来の高水準であったことに加え、堅調に価格が推移したことは投資家が現在行われているSECの訴訟を心配していないことを示している。

しかし1.96ドルまで上昇したわずか6時間後にはXRP価格は20%以上も暴落した。デジタルカレンシー・グループのバリー・シルバートCEOはインタビューで、米国の取引所や企業がSEC訴訟が終わる前にXRPを再上場するのはリスクが高いと述べた。こうした発言は今日のデリバティブ取引所で過去にないほどの規模となった4億2000万ドルのロングポジションの清算に影響したと考えられる。

ここ数週間ほどXRPの価格上昇の要因となったのは、SECとの訴訟問題でリップル社の一部主張が認められたことなどが好感されたためだ。SECが仮想通貨に関して議論した内部文書について、リップル側が求めた開示請求が認められ、さらに最近ではリップル社のブラッド・ガーリングハウスCEOを含む2人の幹部の財務記録の開示請求は棄却された。

最近の価格上昇の勢いから、現在の調整局面の理由を一つに絞ることはできない。とはいえ、24時間で4億2000万ドルのロングの清算は、XRP価格が2時間で46%も暴落した2月1日を上回るほど大きなイベントだ。

こうした驚異的な流動化の背景は、買い手側の過剰なレバレッジだろう。これの傾向は永久先物で使われる資金調達率(ファンディングレート)から確認できる。資金調達率とは、レバレッジのバランスを取るために、ロングが多ければ、ロング側に一定の手数料を求めることで、市場のバランスを取る仕組みだ。

上記のチャートでは、8時間ファンディングレートが0.25%を超えている。1週間で5.4%に相当する過剰な割合だ。しかし、強い価格上昇の際には買い手はこの手数料に耐えることができる。例えば、今回の上昇相場は約3週間も続いた。

今回の清算をレバレッジだけのせいにするのは少し極端だが、今日の大きな調整に影響を与えたのは確かだ。

さらに、XRP先物の建玉が記録的な増加を見せたことで、スポット取引所での取引量も増加している。その結果、最終的な影響は、増加した流動性によって吸収されたはずだ。

大規模な流動化は、ボラティリティの高い市場では必ず起こる。投資家は、価格が回復するまでの時間に注目すべきだろう。

ファンダメンタルズの観点からは、日中の10%や20%の下落を弱気の動きだと判断すべきではない。この調整は、取引所のオーダーブックでそれまでにどれだけのビッドが積み上げられていたかに依存したもので、投資家の強気、弱気のセンチメントとは直接関係ないからだ。

ここで述べられている見解や意見は、あくまでも筆者のものであり、コインテレグラフの見解を必ずしも反映するものではありません。あらゆる投資や取引の動きにはリスクが伴います。決断を下す際には、ご自身で調査を行う必要があります。