5%の決済手数料のみでクラウドファンディングをスタート

2020年5月31日まで、国内最大級のクラウドファンディングサービス〈モーションギャラリー〉が新型コロナウイルスの影響で中止または延期となったイベントや施設を支援するクラウドファンディングプログラムを実施しています。

モーションギャラリーには、新型コロナウイルス感染拡大防止のためにイベントを中止・延期せざる得なくなった方から多くの相談が寄せられました。また、これまでにクラウドファウンディングを通じてプロジェクトを始動したクリエイターやアーティストたちが資金の問題に直面している姿を目の当たりにし、なんとかこの状態を支えることができないかと考え、今回のプログラムをスタートしたといいます。

同プログラムが適用されたプロジェクトは、モーションギャラリー手数料が、無料(5%→0%)となり、決済手数料(5%)のみでクラウドファンディングを実施できます。

また、このプロジェクトには「ALL-IN形式」と呼ばれるプロダクションファンディングが適用され、目標金額への到達の有無に関わらず、集まった資金を受け取ることができます。

2月27日よりスタートしたこのプログラム。既に、多くのプロジェクトがスタートしています。

こちらは、2019年の秋、京都市下京区に誕生した〈河岸ホテル〉。

京都の青果卸売にある社員寮兼倉庫をハーフセルフリノベーションした、若手現代アート作家のためのスタジオ・ギャラリー・レジデンス併設型の宿泊施設です。

若手作家が生活し、制作に打ち込める環境を整えるとともに、世界中から訪れる宿泊客と入居作家の間に新たな関係性を生み出すことを目的としています。

〈河岸ホテル〉

〈河岸ホテル〉

リノベーション中の河岸ホテル。応援に駆け付けた皆さんと。

リノベーション中の河岸ホテル。応援に駆け付けた皆さんと。

ホテルを立ち上げたのは、運営者の日下部淑世さん、扇沢友樹さん、林美月さんと、入居作家をはじめとする、20代・30代の若者たち。

工事資金が限られているなか、入居作家が使うフロアなどは多くの人の力を借りて、セルフリノベーションでつくりあげたといいます。

そもそもの発端は、2017年に野菜卸売企業の元社員寮と出会ったこと。

リノベーション中

天井高のある倉庫空間と社員寮を併せ持つこの建物なら若手作家が必要としている制作環境を生み出せるはず——そんな思いからスタートしました。

ところがいざ動き始めると、入居作家からの家賃だけでは資金をまかなえないことがわかり、入居者以外にも利用してもらえ、作品や作家の存在を一般の方に知ってもらえるような仕組みをつくることが必要だという結論に。

そのアイデアが結実したのが、レジデンスと宿泊施設、ギャラリーを併設した複合施設でした。それからモーションギャラリーで支援を募り、構想2年、工事期間1年の準備期間を経て、2019年11月にオープン。

そしてやっと軌道に乗りかけた3月、新型コロナウイルスの影響でキャンセルが相次いでしまいました。連日5万円以上のキャンセル通知が届き、現時点での損害は300万円。立ち上げのために確保しておいた運転資金はギリギリの状態だといいます。

〈河岸ホテル〉がある京都中央卸売市場の場外。

〈河岸ホテル〉がある京都中央卸売市場の場外。

今回のクラウドファウンディングでは、コロナウイルスによるキャンセル損失の緊急補填、ラウンジのワークスペース用家具の制作費用などを募っています。

このプロジェクトの期限は4月30日まで。運営陣からのメッセージなど、詳しい情報はこちらからご覧ください。

また、これまでに公開されたプロジェクト一覧はこちらから。

「人間は誰でも芸術家である」という芸術家ヨーゼフ・ボイスのビジョンをフォローし、創造的なプロジェクトを中心に構築されているモーションギャラリー。同社では新型コロナウイルスの影響がクリエイティブ活動に甚大な影響をもたらしてしまうのではと懸念しています。

事業者、クリエイターの方は、現在の苦境を乗り切るために様々な方法を模索されていると思います。クラウドファウンディングに可能性を感じた方は、ぜひチェックしてみてください。

information

モーションギャラリー

https://motion-gallery.net/blog/suportprogram

writer profile

Yu Miyakoshi

宮越裕生

みやこし・ゆう●神奈川県出身。大学で絵を学んだ後、ギャラリーや事務の仕事をへて2011年よりライターに。アートや旅、食などについて書いています。音楽好きだけど音痴。リリカルに生きるべく精進するまいにちです。

credit

動画 : Tatsuki Katayama 写真 : Atsushi Shiotani,Hanako Kimura,Teamクラプトン