京都市左京区にある、生活にまつわる雑貨を扱う「北白川ちせ」。店主の谷内亮太さんは彫金作家としても活動しており、自然をモチーフにしたアクセサリーを作っています。今回はお店や作品についてお話を伺いました。

■プロフィール
谷内亮太(たにうちりょうた)/京都府出身。大学で陶芸を学んだ後、アクセサリーを作り販売を始める。2007年に手仕事のお店「北白川ちせ」をオープンし、お店を経営しながら全国のお店やギャラリーでの個展や受注会の開催、フェアへの出展などを行っている。

北白川の通り沿いにある「ちせ」。アイヌ語で家という意味があるそうです。店内に並ぶのは、谷内さんが手がけるアクセサリー、妹のいのはらしほさんが作るジャム、全国の作家さんによる器やキャンドルなどさまざま。生活にゆとりやうるおいを与えてくれるような品に心がときめきます。
大学時代、谷内さんは陶芸を専攻しオブジェなどを作っていたそうです。卒業後は独学で彫金のアクセサリー作りを始め、手作り市に出店するようになりました。最初は真鍮で作っていましたが、彫金教室に通いシルバーやゴールドでの作り方も学んだことで、指輪やブローチなど作品の幅が広がったそう。
手作り市への出店や知り合いの作家さんが増えたことをきっかけに、「自分や他の作家さんの作品を集めて売ることができたら」と思い、2007年に「北白川ちせ」をオープンしました。お店では自身の作品に加えて、これまでに知り合った方や情報を仕入れて良いと思った作家さんに声をかけ、作品を置いています。

「作品に背景を付けるのが好きで、1つ1つ物語があるものを作りたい」という谷内さん。手がけるアクセサリーは宇宙や植物、生き物など自然にまつわるモチーフが印象的です。
星座の形を表現した「星々の繋がりの指輪」や、湖面に青白く光る月をブルームーンストーンで表現した「月明かりの指輪」、春に咲く野花をモチーフにした「花の環の指輪」など、心に残った景色や物語が形になった作品たち。
「アクセサリーは装飾品という用途だけではなく、身に着ける人が気持ちを入れる入れ物として、お守りのように使ってほしいです」
込められた想いを聞くと、より大切なものになりそうです。

店内には谷内さんがセレクトした作家さんの作品も。その中からいくつかピックアップしてもらいました。
京都在住の芦田尚美さんの「AMETSUCHI」シリーズは、天と地を表現したという山並みのモチーフが印象的。百貨店で作品を見て声をかけたという境田亜希さんの「はなかげ」シリーズは、ガラスに付いた凹凸がもたらす影が花のように浮かびあがるといいます。栃木県在住の茨木信恵さんの器はガス窯で焼かれたもので、ガスの炎や釉薬によって1つ1つ表情が違うそう。ほかにも素敵な作家さんの品が揃うので、ぜひお店でじっくり見てみてくださいね。
2階のギャラリースペースでは、全国各地の作家さんによる展示会も定期的に開催しています。

「北白川ちせ」では「TORAJAM(トラジャム)」のいのはらしほさんも店頭に立ちながら、果物やスパイス、ナッツなどを使用したジャムをお店の奥の厨房で作っています。定番の人気商品「レモンのマーマレード」(900円)はさわやかな酸味があり、クリームチーズやアイスクリームに合わせるのもおすすめとのこと。
旬の素材を使っているジャムは、季節によってラインナップが変わるのも楽しみです。
最近ではオンラインでも展示会を開催しているという谷内さん。遠方のお客様にも作品を見ていただく機会が増えたそうです。
ぜひ「北白川ちせ」で作家さんたちのこだわりや想いに触れてみてくださいね。