東京・恵比寿にある恵比寿ガーデンプレイスの一角に、醸造施設を伴ったヱビスのブランド体験拠点「YEBISU BREWERY TOKYO(ヱビス ブルワリー トウキョウ)」が2024年4月3日にオープン。3つのエリアに分かれている施設内では、恵比寿の地で誕生したヱビスビールの歴史に想いを馳せながら、ブルワリーでしか体験できない限定ビールをおつまみと一緒に味わうことができます。35年ぶりにビール醸造を再開したブルワリーで、お気に入りの一杯を見つけてみてくださいね。

ヱビスビール発祥の地で35年ぶりにビール醸造を再開

JR山手線・恵比寿駅から徒歩5分。東口改札から動く通路「恵比寿スカイウォーク」を道なりに進み、横断歩道を渡ると緑豊かな自然とともに複合施設「恵比寿ガーデンプレイス」が見えてきます。施設内のサッポロビール本社の地下1階にオープンしたのが「YEBISU BREWERY TOKYO」です。

今ではすっかり恵比寿の街のランドマークになっている「恵比寿ガーデンプレイス」は、サッポロビールのビール工場の跡地。1988年に工場の移転に伴い、約100年におよぶビール製造の歴史に幕を下ろした後、今年35年ぶりに恵比寿の地で「YEBISU BREWERY TOKYO」としてビール醸造を再開。ヱビスが生まれたこの街で、再びビールづくりをスタートさせました。

入口を抜けた先には、ブラウンとゴールドを基調にしたきらびやかで開放感あふれる空間が広がっています。館内は主に「ミュージアム」、「ブルワリー」、「タップルーム」の3つのゾーンに分かれており、それぞれ過去、現在、未来のテーマで構成されています。館内にはエビス様が2匹鯛を抱えた「ラッキーヱビス」が飾られているそう。ぜひ探してみてくださいね。

ヱビスビールの歴史に触れられる「ミュージアム」エリア

「ミュージアム」は、ヱビスビールの歴史のストーリーに触れられるエリア。ヱビスビールの歴史と進化について、恵比寿の街と共にあったヱビスの姿を振り返るようにパネルで公開しています。130年以上続いてきた唯一無二のブランドのルーツを旅するように楽しむことができます。

今でこそ賑やかな恵比寿の街は、約130年前はなにもない原っぱのような場所でした。そんな土地に一つの醸造所が建設されたのが現在のサッポロビールの恵比寿工場。ドイツから醸造設備を導入し、技師を招いて本格的なビール造りがスタート。1890年2月25日にヱビスビールが誕生しました。現在でも2月25日は「ヱビスの日」として正式に認定されています。

館内で味わえるビールを醸造する「ブルワリー」

館内の中央にある「ブルワリー」は、ドイツ製の醸造設備で眼の前でビールを醸造している様子をガラス越しに見学できるエリア。実際に館内で味わえるビールを仕込んでおり、発酵、熟成させて樽詰めといった一連の工程をすべて施設内で行っています。 ここでは年間約130キロリットルのビールを製造できるのだそう。出来上がったビールは「YEBISU BREWERY TOKYO」でのみ味わうことができます。

できたてビールが堪能できる「タップルーム」エリア

ヱビスビールの歴史や醸造過程を見学した後は、いよいよ「タップルーム」エリアでビールを飲んでみましょう。こちらでは、通年で提供する「ヱビス∞(ヱビス インフィニティ)」、「ヱビス∞ブラック(ヱビス インフィニティ ブラック)」のほか、期間限定や数量限定のヱビスを含むオリジナルヱビスを提供しています。

ドラフトタワーはビールの品種ごとに分かれており、並ぶタワーはまさに圧巻。ビールの味や温度はもちろんのこと、きめの細かい泡がのったビールは絶品です。プロが実際にビールを目の前で注ぐところを見学できるのも、このブルワリーの魅力のひとつです。

「YEBISU BREWERY TOKYO」で味わえるビールは、通年販売の「ヱビス∞」と「ヱビス ∞ ブラック」、期間限定「Foggy ale 2024(フォギーエール)」など限定のビールを含む4種類。今後最大で6種類のビールの販売を予定しています。そのほか、少しずつ飲み比べできる「4種飲み比べセット」の販売もしています。

通年販売の「ヱビス ∞」は、かつて恵比寿工場で使用されていたヱビス酵母を再選抜し、1890年のヱビスビール誕生当時に使用されていたと思われるドイツ産ファインアロマホップ「テトナンガー」を組み合わせた「YEBISU BREWERY TOKYO」のフラッグシップ商品。

ブルワリーを初めて利用する方は、まず「ヱビス ∞」を味わってみるのがおすすめ。骨格がしっかりとしていながら華やかな香りと爽やかな味わいは、普段あまりビールを飲まない方にも飲みやすい味ですよ。

「ヱビス ∞ ブラック」も通年楽しめるビール。恵比寿工場で使用されていたヱビス酵母と、香ばしく芳醇な黒麦芽に、オレンジのような香りのホップ「マンダリナバーバリア」を組み合わせた黒ビールです。黒ビールらしい深みがありながらも、オレンジのフルーティーなホップの香りがきいており、初めて飲んだ時には驚きが感じられるかも。

醸造家の有友亮太さんによると、まるで浅煎りのコーヒーを飲んでいるようなイメージなのだそう。マグカップで提供されるのも特徴です。特に黒ビールが好きな方は、ブルワリーオリジナルの「ヱビス ∞ ブラック」を味わってみてくださいね。

「Foggy ale 2024(フォギーエール)」は、夏まで販売の期間限定商品。2種のホップをドライホッピングしたことによるフルーティーな香りとビールらしい苦味を堪能できます。澄んだクリアな色のビールに比べ、こちらは少しかすんだ色合いの見た目も特徴的。とろみのある口当たりにトロピカルな風味は、これから暑くなる夏に飲むのにぴったりです。

購入したビールは、タップルームの近くに配置されているテーブルや椅子で、ひとりでも、グループでも、その日の気分に合わせてゆっくりと寛げるスペースが用意されています。ドイツ製の醸造設備が正面に鎮座している「ブルワリー」エリアの横にある「マスターブリュワーズルーム」でもビールをいただくことができます。

このルームは醸造家である有友亮太さんの作業部屋でもあり、来場のタイミングによっては直接交流ができるかも。気になるビールのことなど聞いてみるのもいいかもしれませんね。

5月より有料ガイド付きツアーがスタート

5月15日(水)より、有料のガイド付きツアー「YEBISU the JOURNEY(ヱビス ザ ジャーニー)」がスタート。ヱビスの歴史を巡るミュージアムと、リアルタイムでビールが醸造されているブルワリーを巡る約45分間のガイドツアーです。ミュージアムエリアの「ジャーニーラウンジ」が待合室になり、待っている間は壁一面に展示されているパネルから、ヱビスビールの歴史に想いを馳せることができます。

ツアーに参加すると、タップルームエリアの「ビアストーミングルーム」で「ヱビス ∞」1杯とスパイシーミックスナッツをいただくことができます。歴史やストーリーを知ったあとで飲むビールは格別です。予約受付はWEBサイトのみ。ぜひ参加してみてくださいね。

ブルワリー限定グッズの購入を忘れずに

館内を見学してビールを堪能した後は、「ギフトショップ」でお土産を購入してはいかが。人気の商品は、館内で実際に飲める「ヱビス ∞」専用のグラス。そのほかTシャツやトートバッグ、靴下などの日常生活を彩る商品や、デスクワークにも役に立つマスキングテープや付箋なども販売しています。ここでしか買えない限定グッズはプレゼントしても喜ばれそうです。

ヱビスビールの歴史が残る恵比寿の街

恵比寿の街にある、ヱビスビールの歴史や魅力を象徴するスポットをご紹介!サッポロビール本社横にある「兜煙突」は、恵比寿にビール工場があった時代、麦芽を乾燥する際に煙突から外気が入らないようにする為に使用されていたもの。数本あった内の1本が今でも展示されています。今でも風向きによって向きが変わるのだそう。

恵比寿駅の東口駅前の恵比寿ビール坂商店会に並ぶビールの街路灯がビールの形をしており、とってもキュート。点灯する夜に商店会を歩くのもおすすめですよ。

代官山や中目黒からも徒歩圏内で都心からもアクセス便利な恵比寿。少し足を延ばして、唯一無二のヱビスビールの味を堪能してみてくださいね。