俳優の山崎賢人が主演を務め、女優の松岡茉優が共演する又吉直樹原作で行定勲監督最新作『劇場』より、特報映像が解禁。恋人同士を演じる山崎と松岡が不器用で切ない恋愛模様を繰り広げ、涙を流す姿を収めている。

 本作は、又吉直樹が芥川賞受賞作品の『火花』より前に書き始めていた、作家の原点とも言える恋愛小説『劇場』(新潮社)を映画化。主人公の不器用な劇作家・永田を山崎が、彼に恋をして必死に支えようとする沙希を松岡が演じ、恋愛における幸せと背中合わせのどうしようもない葛藤や矛盾を描き出す。

 中学からの友人と立ち上げた劇団「おろか」で脚本家兼演出家を担う永田(山崎)。しかし、前衛的な作風は上演ごとに酷評され、客足は伸びず劇団員からも見放されてしまう。解散状態の劇団という“現実”と演劇に対する“理想”の狭間で悩む永田は、言いようのない孤独を感じていた。そんなある日、永田は街で、自分と同じスニーカーを履いている沙希(松岡)を見かけ声をかける。

 突然の出来事に沙希は戸惑うが、様子がおかしい永田が放っておけなく一緒に喫茶店に入る。女優になる夢を抱き上京し、服飾の大学に通っている学生・沙希と永田の恋はこうして始まった。お金のない永田は沙希の部屋に転がり込み、ふたりは一緒に住み始める。沙希は自分の夢を重ねるように永田を応援し続け、永田は自分を理解して支えてくれる沙希を大切に思いつつも、理想と現実との間を埋めるようにますます演劇に没頭していくが…。

 特報映像は、「夢を叶えることが、君を幸せにすることだと思ってた―」という永田の言葉と共に、永田と沙希が自転車で2人乗りし、同棲している部屋で仲睦まじく過ごすシーンからスタート。しかしすぐに幸せな雰囲気は一変し、東京で夢を追いかける中で厳しい現実に打ちのめされていく永田と、それを支えながらも葛藤していく沙希が徐々にぶつかりすれ違っていく展開となる。

 終盤では、沙希が涙ながらに「ごめんね」、永田も「一番会いたい人に会いに行く。こんな当たり前のことが、なんでできなかったんだろうね」と、ポツリと大粒の涙をこぼす姿も。人生初のひげを生やしてこれまでに見せたことのない表情を見せる山崎と、ゆれる女心を繊細に表現する松岡が演じる、不器用な2人の切ない恋愛模様が痛いほど伝わってくるような映像となっている。

 映画『劇場』は4月17日より全国公開。