東西冷戦下、手作りの熱気球で西ドイツを目指した家族の実話を映画化した『バルーン 奇蹟の脱出飛行』が、7月10日より公開されることが決定。併せて、予告編とポスタービジュアルが完成した。

 東西冷戦下の1979年、旧東ドイツのドイツ民主共和国では、大勢の市民が西側への逃亡を試みた。しかし秘密警察(シュタージ)が国民の日常生活に厳しい監視の目を光らせていたこの国では、他国への脱出を計画することは容易でなく、ベルリンの壁を越えようとした多くの人々は国境警備隊に射殺された。それでも自由を追い求める市民は後を絶たず、ある者は川を泳いで渡り、ある者は地下にトンネルを掘って国境を突破しようとした。

 本作はそんな時代に、自家製の熱気球に乗って空を飛び、西ドイツを目指すという奇想天外な脱出劇を成功させた、子ども4名を含む総勢8名の2つの家族の冒険を、スリリングかつエモーショナルに描いたドイツ映画。すでにこのストーリーは、1982年にウォルト・ディズニー・カンパニー製作で『気球の8人』として映画化されており、リメイク権を手に入れた本作のミヒャエル・ブリー・ヘルビヒ監督たちは、当事者たちへの取材、膨大な資料をもとに入念な時代考証と役作りを行って新たな映画化に挑んだ。

 1979年の夏。東ドイツ・テューリンゲン州の電気技師ペーターとその家族は、手作りの気球に乗って西ドイツをめざすが、国境までわずか200メートルの地点で不時着してしまう。東ドイツでの抑圧された日常を逃れ、自由な未来を夢見ていたペーターは、準備に2年を費やした計画の失敗に落胆の色を隠せない。

 しかし妻とふたりの息子に背中を押されたペーターは、親友ギュンターの家族も巻き込み、新たな気球による脱出作戦への挑戦を決意する。作戦のリミットはわずか6週間。彼らは一丸となって不眠不休の気球作りに没頭するが、国家の威信を懸けて捜査を指揮する秘密警察の包囲網が間近に迫っていた…。

 予告編は、家族が1度目の脱出を試みるも、国境まであとわずかのところで失敗してしまう場面からスタート。次いで、迫り来る秘密警察(シュタージ)に怯えながらも、2度目の気球作りに取り組む家族たちの攻防戦が、家族間の葛藤を絡めながらサスペンスフルに描かれている。

 ポスタービジュアルは、夜空に浮かぶ熱気球を大きく切り取ったビジュアルに、「空に壁はつくれない」という登場人物たちの思いを代弁するかのようなコピーを添えたもの。家族たちの勇気あふれる逃亡劇の行方に興味がそそられるデザインとなっている。

 映画『バルーン 奇蹟の脱出飛行』は7月10日より全国公開。