俳優の役所広司が30日、都内で開催された「映画館に行こう!」キャンペーン2020記者会見に登壇。新型コロナウイルス感染拡大で多大な影響を受ける映画界への思いを明かした。

 「映画館に行こう!」キャンペーン2020は、制作・配給・興行と映画業界全体で、映画館は安全安心で楽しい場所だということを発信していくことが目的。十分な換気や座席間隔の確保、不特定多数が触れやすい場所の消毒などの取り組みを行ったり、公式ホームページやYouTube、インスタグラムで映画界に関わるさまざまな人たちの映画への思いを発信したりする。イベントには、日本映画製作者連盟会長の岡田裕介氏、実行委員長の松岡宏泰氏も出席した。

 今回、アンバサダーを務める役所。松岡氏から選出理由を「映画界の顔」と紹介され、役所は「大変光栄なこと」と感謝しつつも、「こういう役目は苦手で。ただ映画界には長年お世話になっていますので、こんな時に自分に役に立つことがあればと思い、受けました」とあいさつ。また、「トップバッターが隙だらけの僕だと、後の方もやりやすい」と明かし、会場を和ませた。

 今の映画界について聞かれると、「これまでも映画界はいろんなピンチをチャンスに変えて、優れた映画を生み出してきた」と振り返り、「これを機に世界の映画に影響を与えた巨匠たちのような才能が生まれるかもしれないという大きな夢を見て、自粛をしていました」と前向きに捉えている様子。

 映画館の話題になると、劇場スタッフに対して「自分も感染するかもしない緊張感の中で、お客様を安全に迎えるための準備をすることは大変だと思う」と配慮し、「映画館を守るために頑張ってほしい」とエール。

 一方、観客に対しては「まずは映画館で映画を観てほしい」と言い、「自粛中は自宅のテレビで映画を楽しまれた方も多いと思いますが、映画館で観る映画は別物だと思う。映画館のスタッフたちが安心安全のため頑張ってくれています。僕もマナーを守って映画館で映画を楽しみたい」と爽やかな笑み。

 自粛中は俳優仲間と「先は予測がつかないね」と語り、撮影が再開されてからも「映画の撮影は人と触れ合って成立するので、非常に不自由だし、僕たちの仕事としてはリスクが大きいと話していました」とも。最後には、「撮影現場は経済的にもこれからも苦労すると思う」と憂いつつも、「覚悟と努力があれば、こんな状況でも優れた作品は生まれると信じてる。このコロナショックを乗り越えて、日本映画がもっと豊かに、新しい日本映画になるよう、みんなで頑張りたい」と力強く意気込んでいた。