AUTOMOBILE COUNCIL 2017を巡って。自分にふさわしい「買えるクルマ」はあるのか?

AUTOMOBILE COUNCIL 2017を巡って。自分にふさわしい「買えるクルマ」はあるのか?

去る8月4日(金)から6日(日)にかけての週末、幕張メッセ4・5ホールにて『AUTOMOBILE COUNCIL 2017 (オートモビルカウンシル)』が開催された。詳しくご承知の方も多いと思うが、こちらは「CLASSIC MEETS MODERN」をテーマとする「クラシックカーというほど古いわけではないが、ちょっと古い、素敵なクルマたち」が集うイベントだ。

自分は某メディアの依頼を受け、乳房が非常に発達している妙齢の綺麗なご婦人(世間では「ぐらどる」と呼ばれているお仕事に就いているらしい)と一緒に場内を巡った。しかし、本邦でも一二を争う“超硬派”自動車ライターである自分はご婦人の発達した乳房にはいっさいの関心を持たず、ただひたすらに、ちょっと古い名車たちを見つめていた。されどごくたまに、発達した乳房も衣服越しに見つめていた。

素晴らしい展示車たち。だが素晴らしいモノはやっぱ高い

このイベントに行かれた読者諸兄も多いと思うが、展示されていた車両たちはどれも素晴らしかった。

ひたすらに美しくレストアされた所謂ナローポルシェ。右側のドアから若き日のショーン・コネリーが出てきそうなアストンマーティン。比類なきほどセクシーな造形美を誇る60年製アルファロメオ ジュリエッタ スパイダー。そしてその他もろもろ。

「嗚呼、ちょっと古いクルマたちよ。諸君はなんと素晴らしいのだ……!」

心の中でそのように詠嘆しながら会場を巡った自分だった。

しかし、というかそしてというか、このイベントの美点の一つとして「展示車にプライスボードが付いている」というのがある。要するにこれらの展示車は、展示車であると同時に出展者さんの販売車両でもあるため、値段がその場でわかると同時に、その気になれば購入することだってできるわけだ。

当然自分はプライスボードをガン見した。だが、やはり端的に言って高い。

「190E 2.5-16エボIIのDTMマシンが400万円! 激安やんけ!」と思っても、それは近視+乱視の自分がゼロを1個見落としただけのことで、実際の価格は、当たり前だが4000万円級であった。

素晴らしいイベントではあるが、一生の下積みが確定しているド底辺ライターたる自分にはしょせん縁のない世界であったか……と、自分はうつむきながら『昭和枯れすゝき』のAメロを口ずさんだ。

超絶お宝系のゴルフ カブリオの購入を試みた。しかし……

が、希望はあった。

自分は事前にどこかのサイトで「相模原市のゴルフ2専門店『スピニングガレージ』さんが、走行1万km台の超絶美品な93年式ゴルフ カブリオ クラシックラインを出展する」という情報を得ていた。それを猛烈に見てみたいと思っており、そして、それであれば下積み確定の身であっても買える可能性は高い……と踏んでいたのだ。

ということで自分はスピニングガレージさんのブースへ急行した。

あった。やはり素晴らしい。「雨天未使用」の走行1万km台だけあって(そして当然、屋内車庫での厳重保管だったのだろう)、そのビジュアルとオーラは完全に1993年当時の新車そのものであった。

お値段は車両価格299万8000円也。ゴルカブ・クラシックラインの平均的な相場よりは当然高いわけだが、このコンディションから考えれば「割安!」と言えるだろう。ミュージアム級の文化遺産がたかただ300万円程度なのだ。お安いではないか。

ということで、自分はリュックサックの中にあらかじめ忍ばせておいた現金300万円と印鑑証明1通を取り出し、「これで売ってつかあさい! 諸費用分が足りないと思いますが、とりあえず手付金ということで!」と、叫ぼうと思った。

が、できなかった。

ブタさん貯金箱を破壊して作った300万円というゼニが惜しかったのか? 違う。自分が、その超絶文化遺産的ゴルカブ・クラシックラインのオーナーになるのは「どうにもふさわしくない……」と思ってしまったからだ。

「買える」と「買う資格がある」の違い

走行1万km台、雨天未使用の文化遺産とはいえ、我が軍曹家に嫁いだからにはお嬢様扱いはできず、野っ原の駐車場で雨ざらしになる。そして何台ものクルマを所有し、日替わりで乗るクルマを選択する……というような芸当もできないため、それ1台でコストコにも取材にも草野球にも行くことになるため、年間走行距離は1万kmぐらいになるだろう。仮にそこまでは行かないとしても、まぁ7000〜8000kmほどは走るはず。

……それはまるで、皇室のお嬢様を娶り、皇籍離脱となったまではいいが、その元お嬢様に近所のスーパーでレジ打ちをさせるようなものである。や、それだけならまだしも、「家計が苦しいんで、昼間のスーパーだけでなく早朝はヤマト運輸の配送センターで荷分けのパートもやってくれ」と頼むようなものだろう。

気立ての良い元お嬢様はきっと「うん、わかった!」といって家計のため、ヤマト運輸配送センターと東急ストアで身を粉にして働いてくれるはずだ。

しかし「果たしてこれで良いのか?」という疑問は、わたしのなかに確実に残る。や、端から見ている人も「……それってどうなんだ?」と思うだろう。わたしも、そう思う。

車両価格だけでは解決できない問題があることを改めて痛感した自分は、心の中でクラシックラインに「アディオス、アミーガ」と告げ、会場を後にした。

街に出ると、どこからか流行りの軽快な歌謡曲が聞こえてきた。キーはCメジャーセブンスだろうか? しかしわたしの耳には『昭和枯れすゝき』にしか聴こえなかった。ちなみに、あの曲のキーはCシャープマイナーだ。

[ライター・画像/伊達軍曹]

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