「安仁屋宗八傳・沖縄の星26」阪神で返り咲く(前編)

「安仁屋宗八傳・沖縄の星26」阪神で返り咲く(前編)

 【安仁屋宗八傳26】(前編)

 甲子園球場の一塁側アルプス下にあるトラクター。安仁屋宗八が運転席で寝ている。

 電話が鳴った。小山正明投手コーチの声が聞こえた。

 「安仁屋、頼むわ」

 「ハイッ」

 甲子園の歓声が耳に心地よい。きょうもきょうとて安仁屋はマウンドに上がる。

 小山が振り返る。「どんなケースや状況であっても、嫌な顔ひとつしなかったな。監督やコーチにとって、これほどありがたいことはない」

 阪神移籍初年度の1975年。移籍後の初登板は8試合目、4月16日の大洋戦。それからは中継ぎから抑えと孤軍奮闘だ。

 吉田義男新監督は「起用法次第ではまだ戦力になる」と踏んでの獲得だったが、ズバリ当たった。よっさん、乗せるのもうまい。

 「あんた、ええでんなあ」

 安仁屋、張り切った。「特に広島戦になると、絶対に打たせまいと燃えたね」

 その広島で異変が起こった。

 ジョー・ルーツ監督が4月27日の阪神2回戦(甲子園)で判定への不服から審判に暴行。退場処分を受けると、ダブルヘッダーで行われた3回戦目の指揮権を放棄したのだ。

 安仁屋はその3戦目に3番手で登板。2回をピシャリで勝利に貢献している。

 1年目は「単身赴任」で、住んだのは虎風荘だ。広島に美和子夫人と2人の子どもを置いての独身生活。毎晩のように若手を飲みに誘う。麻雀もやり放題だ。パラダイスだ。

おすすめ情報

デイリースポーツ 中国/四国ゆかりの人間物語の他の記事もみる
主要なニュースをもっと見る
社会のニュースをもっと見る
経済のニュースをもっと見る
政治のニュースをもっと見る
国際・科学のニュースをもっと見る
エンタメのニュースをもっと見る
スポーツのニュースをもっと見る
トレンドのニュースをもっと見る
生活術のニュースをもっと見る
地域のニュースをもっと見る

いまトピランキング

powered by goo いまトピランキングの続きを見る

エンタメ アクセスランキング

ランキングの続きを見る

エンタメ 新着ニュース

新着ニュース一覧へ

総合 アクセスランキング

ランキングの続きを見る

東京 新着ニュース

東京の新着ニュースをもっと見る

東京 コラム・街ネタ

東京のコラム・街ネタをもっと見る

特集

特集一覧を見る

記事検索