「伝説のスカウト・木庭教7」夢と現実(前編)

「伝説のスカウト・木庭教7」夢と現実(前編)

 【伝説のスカウト・木庭教7】(前編)

 下商(下関商)が広商との練習試合で広島を訪れた際、カープのフロント全員で実際の池永の投球を見る機会に恵まれた。ところがその日の池永は、明らかに精彩を欠いた投球だったという。

 野崎は振り返る。

 「練習試合だからか、明らかに手を抜いた感じだったんです。で、木庭さんに僕ら、尋ねた。『これが池永か?』と」。木庭は動ぜず答えた。「こんなもんじゃありゃしません。練習試合じゃから本気を出さんのです。本気で投げるの見たら、びっくりしますよ」

 惚れ込み具合は相当なものだった。上司の久森が「なんぼくらいかかるか?」と、契約金の相場を木庭に聞いた。

 「3千万くらいでしょうか。それくらいじゃないと獲れんでしょうな」

 池永はその秋、西鉄に5千万円で入団した。ドラフトのない、自由獲得競争の頃の話だ。

 木庭も、池永をカープが獲れるとは思ってはいなかった。アマチュアトップの選手が5千万円で入団する頃、広島は「300万円から500万円くらいの選手を獲っていた」と野崎は振り返る。そうした現実は、いかに新米スカウトとはいえ木庭も理解していた。


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