「伝説のスカウト・木庭教15」金城基泰5位指名(後編)

 【伝説のスカウト・木庭教15】(後編)

 スカウトとしては、奇異なことだった。通常なら学校側に指名の可能性を伝え、退部届提出を待って実家にあいさつに出向く。そして球団により、選手によっては親も含めて親密な関係を築く。いわゆる“囲い込み”をしていく場合もある。

 囲い込みというと、なにやら高額の金銭で縛る癒着めいたイメージがあるが、すべてに大金が絡むわけではない。社会通念の常識的な範囲での飲食を含め、熱意を示す方法はいくらでもある。なのに木庭は、金城に対してのアプローチをしなかった。

 「懇意になっても、それが他球団に漏れてしまうのが怖い。名の知れた選手ならともかく、無名ならいっそ動かずいきなり指名した方がええときもある」

 つまり囲い込もうとすること自体が「ここに優秀な選手がいますよ」と他球団に情報を流してしまうリスクも生じさせると考えていたのだ。あいさつもせずに指名する。他方、うわさが流れることを極端に恐れる。大胆さと小心さ。それも木庭というスカウトの特徴だった。

 70年の秋。カープは金城を5位で指名した。

 交渉は、想定以上に難航した。=敬称略=

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