田淵幸一と巨人“掟破りの密会”(中編)

 ルームキーを持った沢田スカウトが田淵を促し、エレベーターへと向かう。

 私のことを沢田スカウトは知らなかっただろうが、大洋担当になる前は学生野球を担当していた。私は田淵を大学時代からよく知っている。そこで、エレベーターに真っ先に乗り、壁に向かって立った。

 田淵は私に気づいたようだが、沢田スカウトは私には気づいてなかった。同乗してきた他社のカメラマンに驚き「困るよ、君はどこの社だ?」と大慌て。

 カメラマンがいてはさすがにまずいと思ったのか。「田淵君、やめよう。きょうは、まずい」と言って、慌てて直近の6階で降りて、左右に分かれて逃げていった。

 この年のドラフト会議、最大の目玉は法政大・田淵だった。東京六大学のホームラン記録を塗り替える22本塁打を放った最強の捕手だ。

 田淵の進学とともに法政一高監督から法政大監督に就任した松永監督は、長打力に目をつけると同時に「捕手でホームラン打者なら強烈なインパクトになる」と外野手から捕手に転向させた。

 この田淵を11月12日のドラフト会議で指名できたのが阪神だった。田淵には巨人もご執心で、田淵もまた巨人入りを熱望していて、阪神との交渉を拒んでいた。※(後編)に続く



【1960年代】田淵幸一

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