「内藤國雄・人生自在流15」心理戦に痛恨の1敗(前編)

「内藤國雄・人生自在流15」心理戦に痛恨の1敗(前編)

 【内藤國雄・人生自在流15】(前編)

 最愛の母・紀子を亡くした。その葬儀の2日後に対局が控えていた。師匠の藤内金吾棋士が「1週間、延ばしてくれないか」と将棋連盟に掛け合った。

 こんなケースで当時、規定はなく、相手との個人交渉になる。

 事情を伝えると「それはお気の毒でした。しかし1週間も延ばすと、こちらの気合が抜けてしまいます。1日だけ延ばしましょう」の返事だった。

 相手の棋士は5歳年上だった。お酒大好き人間で、気の合う仲間。それだけに信じられない返事だった。

 「逆の立場だったらあっさりOKして、1週間延長していた」

 内藤棋士は『川に落ちた犬は棒で叩け』ということわざを思い出した。

 「その言葉通り、弱っている者には、その機会に叩け、という心構えが、その棋士に染み付いているようだった」

 仲のいい先輩から教えてもらった勝負の世界の厳しさ。「自分は勝負に向いていないのかもしれない」と、初めて思った。

 葬式から3日後に対局した。1局約15時間。その間ずっと頭の中で自問自答を繰り返す戦いだった。

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