「仰木彬外伝3」病をおして現場復帰(後編)

 【仰木彬外伝3】(後編)

 だが、仰木は悲壮な決意でオリックスからの打診を引き受けていた。この年のオフ、当時ダイエー(現ソフトバンク)の打撃コーチを務めていた新井宏昌(現広島打撃コーチ)は、博多の病院で入院していた仰木を見舞った際、その姿に驚いたという。

 「お腹の横が膿んでいたようで、すごく苦しがっていた。それでも『俺はやる。だから手伝ってくれ!』と言われたんです」

 新井と仰木は近鉄時代に選手と監督、オリックス時代は打撃コーチと監督という立場で苦楽を共にしてきた。1993年オフに打撃コーチとして入閣した際も、仰木が呼び寄せていた。新井にとって仰木は“師”というべき存在だった。師の壮絶すぎるほどの覚悟を目の当たりにし、新井は自身を呼んでくれた王貞治監督(現ソフトバンク会長)に「オリックスへ行かせて下さい!」と直訴。一時は拒絶されるも、その意志を貫いてダイエーを退団、病をおして現場復帰を果たそうとする仰木の元に走った。

 末期がんの体を突き動かしたのは、仰木の“近鉄愛”と“オリックス愛”に他ならなかった。=敬称略=


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