「仰木彬外伝4」体は辛抱の限界に(後編)

 【仰木彬外伝4】(後編)

 シーズンに入っても仰木の体調に変化は見られなかったが、ある時期にひいた風邪を境にして一気に悪化へと向かった。当時の状況をチーフ兼打撃コーチだった新井宏昌は、こう話した。

 「球場と大阪・上本町のマンションへの送り迎えをしてたんですが、帰りなどは助手席に乗っていた仰木さんの体がだんだん沈んでいくんですね。最後は『休ませてくれ』と言って完全に座席を倒してました」

 休養日は必ず福岡・博多に飛び、以前に入院していたかかりつけの病院で診察、点滴を受けている。それでも状況は悪くなる一方で、試合中も「横に座っていてくれ」と広報やマネジャーに声をかけ、必死に体の痛みに耐え続けた。

 このころ、あれだけ好きだったお酒も飲まず、日々の食事も激減していた。「何食べてもうまくない。薬で味覚がないんや…」。運営グループ課長だった横田昭作は、仰木のうめくようなこの言葉に凶暴な病魔の姿を見る思いがした。

 チームはクライマックス進出圏内で踏ん張ってはいたが、指揮官の体はもう辛抱の限界に達していた。=敬称略=


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