アフリカで摘発された北朝鮮医師、でも現地住民には好評

アフリカで摘発された北朝鮮医師、でも現地住民には好評

アフリカ・モザンビークに派遣されていた北朝鮮出身の医師6人が、違法に民間クリニックを運営していた容疑で当局の捜査を受けていると、ドイチェ・ヴェレ(DW)が報じている。

モザンビーク北東部のタンザニアとの国境地帯、カーボ・デルガード州の州都ペンバにある州立病院には、北朝鮮出身の医師6人が派遣されていた。

ところが、住民から「患者が病院ではないところに行っている」との通報を受けた州保健局が、警察とともに地区の民家に踏み込んだところ、北朝鮮人の医師が治療を行っていた。現場には治療を受けている2人の患者がいて、州立病院から横流しされたと思しき様々な医療品があった。彼らは横流し品を利用して、市中で民間クリニックを運営していたと見られている。

北朝鮮では、無償医療システムが事実上崩壊し、診察から治療に至るまでワイロが必要だ。また、公立病院に勤める医師たちは生活のために、病院外にクリニックを開設している。そんな感覚をモザンビークに持ち込んだのだろう。

州の保健調査官は、「横流しは州立病院の患者に大きな損害を与える」として、他に関与していた医師がいるとみて、横流しのルートについて捜査していると述べた。

このクリニックを利用した患者は現地メディアの取材に対して、州立病院より良い医療サービスを受けられたと語っている。ある患者は、州立病院で治療を受けたが回復せず、後には呪術師のところに行くように勧められたと述べている。

世界保健機関(WHO)の2015年のデータによると、北朝鮮の人口1万人あたりの医療従事者の数は33人。日本の23人、韓国の21.4人より多く、旧共産圏諸国や北欧などと並んで世界的にも医師の数が多い国だ。

一方のモザンビークには、全人口2900万人に対してわずか548人しか医療従事者がいない。人口1万人あたり0.4人だ。深刻な医師不足を解消するために、人件費の安い友好国のキューバや北朝鮮から多くの医師を雇い入れている。

モザンビーク同様に医師不足が深刻な北隣のタンザニアも、北朝鮮から多くの医師が派遣されているが、患者にインチキ医療を施していた容疑で摘発され、クリニック4ヶ所が閉鎖されるなどの問題を起こしている。


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