昨季はJ1参入プレーオフ(以下PO)を勝ち上がり、最後の決定戦まで駒を進めた。決定戦となった湘南戦(1△1)も先制弾を挙げ、引き分けに持ち込まれたものの決して敗戦はしていない。

 ただ、レギュレーションによって徳島の敗退は決定。振り返ると後半戦はPOを含めて18戦で1敗という快進撃だった。

 「このまま新シーズンを迎えればスタートダッシュを切れるのではないか」という淡い希望も生まれる。ただ、そうは問屋が卸さない。J1クラブをはじめ、多数のクラブからオファーが舞い込む。

 梶川裕嗣と杉本竜士が横浜FM、内田裕斗が鳥栖。野村直輝が大分、ヨルディバイスが京都へ旅立ち、主力として戦ってきた11人のうち5人を欠くことになった。

 だが、こういったJリーグの流れは今に始まったことではない。徳島は過去に何度も同じ逆境をはねのけてきた。常に新しい血が巡り、その都度強くなる。そう期待させるように今季も補強を進め、新加入会見の場には14選手が並んだ。

 梶川の抜けたゴールキーパーには、同じく足元の技術に定評のある上福元直人。バイスの抜けたセンターバックには、同じくフィジカルに定評のあるドゥシャンをJ1王者の横浜FMから獲得。

 同様に野村が得意としてきた攻撃的ミッドフィルダーには梶川諒太や西谷和希、杉本や内田裕が躍動したサイドのポジションには浜下瑛をはじめ多数の選手を獲得。

 また、最前線のフォワードには鹿島から期限付き移籍で垣田裕暉を獲得。187センチ、78キロと恵まれた体格を持ち、運動量豊富で将来が嘱望される選手。「いままで取ったことのない二桁得点を取って勝利に貢献したい」と意気込む。

 必要なピースはしっかりそろった。当然ながら勝てるかどうかは別物ではあるが、毎年この時期は期待に胸膨らませながらワクワクする高揚感を楽しむ季節。さあ、プレシーズンへ向かおう。