大塚家具「久美子社長」が泣いた日、幹部社員たちもビックリ仰天

大塚家具「久美子社長」が泣いた日、幹部社員たちもビックリ仰天

「もう、潰れるか、買収されるしかないのよ……」

 大塚家具の大塚久美子社長(50)が人目も憚らず、こう言って号泣したという。6月1日、有明本社に各店の店長を集めてのことだ。現在、同社の株価は500円を割り、創業以来初の400円台(489円:6月18日13時)にまで墜ちたのである――。

 ***

 鬼の目にも涙……と思った店長もいたことだろう。だが、さすがに「潰れるか、買収されるしかない」と泣きながら言われれば、気も引き締まる? いや、ドン引きしたはずだ。

 もちろん大塚家具は「定例の全部門長会議を開催いたしました」(広報室)と、緊急の会議ではなかったと否定する。

 しかし、とある事情通は、6月1日の会議は緊急に集められたもので、「定例の全部門長会議とは別物」と明かす。加えて、こうも言うのだ。

「最後には執行役員が出てきて、『売上取って、頑張っていこう』と言い出した時にはシラけましたね。これまで好き勝手な経営をしておきながら、今頃になって、頑張ろうだの言われてもね……」

 果たして、これから大塚家具はどこへ向かうのか――。

下がり続ける株価

 今年(2018年)2月には2017年12月期決算が過去最高72億5900万円もの大赤字となることが発表された。3月26日の株主総会では「回復の兆し」を強調して、5月11日の18年12月第1四半期の決算報告では、9四半期ぶりの黒字転換!とぶち上げた大塚家具。だが、株価は下がる一方で、とうとう600円台を割って、6月1日には561円、5日には535円、15日には一時502円まで下がり、18日にはついに500円を割った。

「創業者で久美子社長の父である勝久前社長(75)の頃にも526円をつけたこともありましたが、財務状況は全くマシでした。今年は845円で幕を開けましたが、以来最安値を更新し続け、ついに上場以来の最安値という状態です。9四半期ぶりの黒字化といっても、結局は不動産の売却益で、本業は悪化の一方なんです」(業界紙記者)

 ちなみに久美子社長が勝久氏と骨肉の争いを演じていた15年3月には、大塚家具の株価は2488円を記録。久美子社長が実権を握り、翌16年は1515円、17年は1068円でスタートしていた。

 また、今年に入って店舗での月次売り上げが、前年同月比を上回ったことはない。1月(83.1%)、2月(92.3%)、3月(83.7%)、4月(87.4%)、5月(90.0%)という具合である。72億円の赤字を出した時よりも深刻である。

「なんだか“一人リーマンショック状態”とでも言うのか……どうしてここまで悪化するのか不思議なくらいです。売上というのは、お客から会社への評価であるわけです。それが減り続けているというのは、経営方針が見放されてしまったとしか言いようがない。ただし、株価に関しては、これまでどんなに経営が悪化しても700〜800円台を推移していました。それが、とうとう500円台を割るところまできてしまいました。何か新たな局面に突入してしまったように思えます。機関投資家にも見限られてしまったのかもしれません」(同・業界紙記者)

 創業49年だが、50周年(プレ企画に名称変更)セールを実施中の大塚家具。それでも前年同月比で売り上げが落ちるというのは、確かに異常だ。

「5月27日には創業の地である埼玉県春日部市のショールームも閉店してしまいましたが、閉店セールもひっそりしたもので、最後の打ち上げ花火にもならなかったようです。結局、3月末時点で大塚家具のキャッシュは10億円余りに減り、毎月4億〜5億円の赤字を出し続けているわけですから、この先どうなることやら」(同・業界紙記者)

金庫番は早くも再就職

 その一方――、病気療養のため4月末日付けで大塚家具を去った、元取締役常務執行役員総務部・財務部管掌兼財務部長の杉谷仁司氏(60歳)は、早くも再就職を決めたようだ。

「5月にはエー・ピーカンパニーという会社の顧問に納まっています。6月28日の株主総会の取締役候補者として発表されていますから、最初から役員含みで入社したんでしょうね。いやあ、御元気そうでなによりですよ」

 エー・ピーカンパニーとは居酒屋「塚田牧場」などを展開する会社である。この5月にはブロイラーを地鶏と偽って提供したことで、行政処分が下されたところでもある。同社の決算説明資料には、杉谷氏のプロフィールも以下のように掲載されている。

〈国内大手銀行並びに証券子会社における資金証券業務、海外駐在、公開引受業務、プライベートバンク業務、経営企画などの経験に加え、国内小売り上場会社2社で経営企画、財務、法務等を担当する執行役員・取締役としての経験を活かし、当社の管理部門のみならず戦略策定にも中心的な役割を果たして貰えると期待している〉

 経験を活かして頑張ってもらいたいものである。病気を理由にしてまで一刻も早く大塚家具を辞めたかったということかもしれない。

虚勢に過ぎなかった

 それにしても5月の決算報告では、〈複数の金融機関とコミットメントライン契約を締結していることから必要運転資金を確保〉とも発表していた大塚家具。今すぐに潰れるということがあるのだろうか。

「全ての在庫商品を担保にして、50億円が得られるという話でした。ひょっとすると、何らかの財務制限条項に引っかかって、借りられない事態になっているのかもしれません。また、民事再生や破産を検討しながら融資を受けるのは、詐欺罪で訴えられることもありますから……。たとえ50億円の融資がされたとしても、社員をリストラして店舗を絞ることくらいしかできません。その店舗で採算が取れないわけですから、厳しい状態であることには変わりありません。時間の問題であることは間違いないでしょう。金融機関にしても、50億円を融資して経営が改善化するという保障はありませんし、もし倒産ともなれば、担保に取った家具を売却するルートがない。なかなか50億円のコミットメントラインは、難しいのではないかと思われます。いろいろなマスコミから『久美子社長が経営方針を改めなければ危ない』と言われ続けてきたにもかかわらず、V字回復を訴え、ひと株当たり40円配当など無理を通してきたツケが回ってきたことは間違いないでしょう」(同・業界紙記者)

 大塚家具は、現預金について「今後発表予定の第2四半期決算を見ていただければお分かりいただけるはず」(広報部)とも言っている。

「同社の決算発表は毎年、修正に次ぐ修正です。再就職が決まってピンピンしている杉谷仁志についても、大塚家具のホームページには未だに〈かねてより療養中であった取締役 杉谷仁司は4月30日付で退任いたしました〉と掲載されているほどで、言っていることとやっていることがチグハグですから」(前出・事情通)

「久美子社長が泣いた!」という噂は、すでに社員にも広まりつつあるという。切羽詰まったかぐや姫、迎えに来てくれる人はいるのだろうか。

週刊新潮WEB取材班

2018年6月19日 掲載


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