テレビ朝日の新ドラマ「七人の秘書」(木曜21時〜)の初回視聴率は13・8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯:以下同)と上々の滑り出しとなった。ところが、同日にスタートした前番組「科捜研の女 Season20」(木曜20時〜)はさっぱりだったという。一体どうして?

 ***

「七人の秘書」の主演は、NHK大河「麒麟がくる」の明智光秀の正室・煕子を演じている木村文乃(33)だ。彼女たち七人の秘書が、裏稼業で巨悪に立ち向かう勧善懲悪モノで、ほかに広瀬アリス(25)、菜々緒(31)、大島優子(32)、室井滋(年齢非公表)、韓国人女優のシム・ウンギョン(26)、そして江口洋介(52)らが“仕事人”を務める。

 テレ朝で10月スタートの木曜21時枠といえば、これまで米倉涼子(45)の独壇場だった。12年にスタートした「ドクターX〜外科医・大門未知子〜」はいずれもこの枠で、Season6を数えた(註:ただし、15年は向井理(38)主演「遺産争族」、18年は米倉主演「リーガルV〜元弁護士・小鳥遊翔子〜」)。民放プロデューサーが言う。

「X」軍団で作られた

「せっかくの人気シリーズ『ドクターX』も米倉が断ったため、今年は実現しなかったと言われています。後を継いだ『七人の秘書』は中園ミホ(61)をはじめとする『X』の脚本家が担当し、第1話の冒頭に登場したのも岸部一徳(73)と、これも『X』絡み。テレ朝としては、『X』がなくとも、数字は取れるというところを示したかったのでしょう。番宣もよくやっていましたから」

 あまりバラエティに出演しない木村も「激レアさんを連れてきた。」や「日本人の3割しか知らないこと くりぃむしちゅーのハナタカ!優越館」にゲストとして出演し、ドラマを宣伝していた。もちろん、他の秘書たちもバラエティに出演していた。

「その割を食った形になったのが『科捜研の女』だと思います。Season20となっても、やはり前宣伝は必要でしょう。しかし、今回はほとんど目にすることがありませんでした」

「科捜研」の初回は10・7%だった。

「科捜研」が15年ぶりの低視聴率

「『科捜研』の初回としては近年稀に見る低視聴率でした。前シリーズは、昨年4月から今年3月まで1年間放送されましたが、その平均でも11・6%です。近年の初回だけを見ても、12〜13%は取っています。10%台のスタートは、04年のSeason5(9・2%)以来、15年ぶりのこと。それほど高い人気を誇り、安定していたドラマだったはずですが……」

 主演の沢口靖子(55)に変化があったわけでもない。

「むしろ、共演者に見飽きた感があります。とにかくテレ朝は同じ役者ばかり使いたがる傾向がある。内藤剛志(65)や金田明夫(66)は、9月まで2クール放送していた『警視庁・捜査一課長』に出演していました。彼らが今回も警察官として出演しているので、変化に乏しい。なにより『科捜研』は、前シリーズは1年間放送され、今年3月に終わったばかり。その辺りは、同じ長寿シリーズでも、入念に宣伝もし、キャストにも変化をつける『相棒』とは明らかに違います」

 Season19がスタートした「相棒」の初回(10月14日)は17・9%、第2話(21日)は16・4%と、相変わらずの強さを見せつけた。

「亡くなった芦名星さんが出演したことも注目されましたが、ストーリーに奥行きもありました。こちらは若い人も観ているようですからね」

「科捜研」はSeason20にしてまさかの崖っぷちに?

「今にして思えば、沢口と米倉をセットで放送する相乗効果もあったのかもしれません。他局を見回しても、50代のヒロインと40代のヒロインが活躍するドラマの二本立てというのはなかなかありませんからね」

 もっとも、「七人の秘書」にも不安があるという。

「今後の舞台は、木村が秘書を務めている銀行が中心になりそうです。銀行ものは『半沢直樹』(TBS)でお腹いっぱいになっていますから、はたしてこのまま数字を維持できるか。さらに舞台となる東都銀行は、頭取だった橋爪功(79)が初回で死んでしまいました。あの銀行に大物の役者が残っていないのも気になります。秘書たちの人数が多すぎて、悪役に大物を起用する余裕がなくなってしまったのか、あとは財務大臣役の岸部さんくらいしか残っていません」

 頼みの綱は、ナレーションの岩下志麻(79)か?

週刊新潮WEB取材班

2020年10月29日 掲載