好きな飲食店や好物の話を聞けば、その人の人となりが解るというもの。ゆえに「名は体を表す」ならぬ、「食は体を表す」なのである 。この企画では、外国籍の著名人の方々にご登場頂き、行きつけのお店をご紹介してもらいます! 意外なお店のチョイスに驚くこと必至! 彼らの食に対する感性と経験が垣間見えちゃうんです。第45回は、ゾマホンD.C.ルフィンさん。今回は「伊万里ちゃんぽん 新橋店」に伺いました!!

 討論バラエティ番組「ここがヘンだよ日本人」でお茶の間の人気者となったゾマホンさんは、恩義に報いる気持ちが人一倍強い。今回紹介してくれる東京・新橋の「伊万里ちゃんぽん」は、彼の活動を支えてくれる佐賀県の方々に連れて行ってもらったお店なのだという。その活動とは、母国ベナンの小学校に電気を通す、というもの。それもあって、忠誠心は伊万里市のみならず、佐賀県全域に及んでいる。

 民族衣装をまとったゾマホンさんは、常連でにぎわう店内で、

「この服装は大統領や王様に会う時の格好。きょう一番えらいのは、伊万里ちゃんぽん! 万歳!」

 と、得意のヨイショを披露。いきなりビールを一気飲みして、場を盛り上げる。さすがのサービス精神である。

 まず前座として注文したのは、有田焼で知られる有田町名物「呉(ご)どうふ」。スイーツとしても通用する甘い豆腐で、ゾマホンさんも、

「超より上、激おいしいよ! 豆乳を使ったこういう料理は、水がきれいで衛生的じゃないと作れないですよ」

 ちなみに、ベナンの豆料理といえば、アボボという煮込みが定番なんだとか。味付けは辛めだというから、好みは分かれるかも。

 さて、お待ちかねの真打ち、伊万里ちゃんぽんが運ばれてくるや、

「サンキューベリマッチ! これはすごいよ!」

 興奮を抑えられぬのも無理はない。ベージュのスープにたっぷりのった野菜が食欲をそそるし、とんこつベースのスープは、しいたけの旨味が効いて絶品なのである。

「最高最高! どこにも負けないよ。長生きしたいなら伊万里ちゃんぽんでまちがいなし!」

 すっかりご満悦のゾマホンさんだが、よく見ると、まるでスパゲッティでも食べるかのように麺を箸に巻き付けている。さらに、別に注文したサラダのトマトもちゃんぽんの中に入れちゃって……。

 やっぱりヘンだよ、ゾマホンさん。

「週刊新潮」2020年6月25日号 掲載