楽天・伊藤智仁投手チーフコーチ(49)が11日、ヤクルト時代の恩師である野村克也氏(享年84)との思い出を語った。

 恩師の訃報に「非常にショックですし、残念」とし、「監督にドラフト1位のくじを引いてもらって、今までユニホームを着ていられるのも野村監督にプロ野球のイロハを教えてもらったからこそだと思う」と感謝の言葉を並べた。

 「野村監督には褒められた記憶がなくて、いつも怒られているイメージ」と振り返ったが、ただ1度、監督から称賛されたことがあったという。

 プロ1年目の93年5月4日の中日戦で九回途中まで無失点。「勝てはしなかったが、自分でも手応えのある試合だった。次の日に野村監督に『昨日の試合は良かった。そうやっていけば必ずプロの世界で成功することができるから』と声を掛けていただいた。非常に勇気づけられたというか、確信を持てた言葉だった」と明かした。

 野村氏が礎を築いた楽天のコーチとなって2年目。昨年12月に会った際には「『野村監督の意志を引き継いで、何とかいいチームにしたい』という話はした」と伊藤コーチ。名将の教えを胸に、後進の育成に全力を尽くす。