「ボクシング・8回戦」(13日、後楽園ホール)

 元WBC世界フライ級王者で2018年4月に3度目の防衛戦で体重超過して失格となり王座はく奪、無期限資格停止処分を受けた比嘉大吾(24)=白井具志堅=が、約1年10カ月ぶりの再起戦を白星で飾った。フライ級の上限より2階級余り、3・1キロ重い53・9キロ契約8回戦で、ジェイソン・ブエナオブラ(25)=フィリピン=を終始攻め続けて6回TKO勝ち。今後についてはモチベーションの低下を強調し、具体的なことは語らなかった。戦績は17戦16勝(16KO)1敗。

 帰ってきたKOキングに笑顔は少なかった。復活を待ちわびたファンから温かい拍手と大声援を送られて入場した比嘉。初回から何度となく連打を放つなど積極的に攻めた。2回に左フックを浴びてぐらつくなどの被弾もあったが、6回にボディー連打でダウンを奪い、追撃の連打で2度目のダウンを奪ったところでストップとなった。

 第一声は「疲れました」。だが、「18(歳)の時に東京に来て、世界チャンピオンになるという気持ちも薄れて…」とモチベーション低下を強調。「モチベーションが上がらなかったらやめるかもしれない。いろいろ考えます」と悩める心境を語った。

 控室では、「最悪ですね。ボクシングはそんなに甘くない。試合をやったらこのざまだし。勝ててよかったですよ」と試合内容に不満。デビューから師事していた野木丈司トレーナーが離れたことの影響も語り、「練習内容を分かってはいても、自分でやるには限界がある。サボるの好きなので、ケツたたかれないとできないというのを思い知らされた」と説明した。

 所属ジムの具志堅用高会長は「精神的な面をどう立て直していくか。フライ級からクラスを上げるということはそんなに甘くない。ここまで来たんだから、自分で立て直さないと」と厳しいコメント。バンタム級での世界挑戦については「分からない。パワーが戻っているかどうか」と話すにとどめた。消えかけた闘魂の炎は再び燃え上がるだろうか。