日本だけじゃない…世界主要国が同時不況に陥る「21世紀恐慌」が、2024年までに来る!?

日本だけじゃない…世界主要国が同時不況に陥る「21世紀恐慌」が、2024年までに来る!?

 2019年10月、どうやら本当に8%から10%へ消費増税が行われるらしい。経済成長率の鈍化や社会保障費の増加、国の借金1000兆円突破、所得格差、貧困などの社会問題が山積みであることに加え、これから世界最悪の少子高齢化が日本を襲うというのに…。この国の暗い未来しか想像できない。

 ところが暗い未来に頭を抱えるのは日本だけではないらしい。『黄金の相場予想2019 パーフェクトストーム 迫りくる世界同時「大不況」』(若林栄四/日本実業出版社)によると、アメリカ、中国、EU加盟国をはじめとする世界中が自国の未来を憂いている状況だというのだ。

 あまり意識していない人が多いが、その国の経済はその国で完結しているわけではなく、世界中の国が密接に協力し合って経済を回している。トランプ大統領の剛腕で中国経済が大打撃を受けたように、経済協力国との関係が変化したり一方が傾いたりすると、ドミノ倒しのように他の国が追い込まれてしまう。

 本書は警告する。日本だけじゃなく、世界中の国で不穏な兆候が見られると。それが引き金で、わずか数年後の2023年から2024年に、リーマンショックを超える世界同時大不況「21世紀恐慌」が来ると。

 2000年に公開された、漁師が巨大なハリケーンに巻き込まれて遭難する映画『パーフェクトストーム』になぞらえて、世界中に渦巻く危険な嵐の兆候を本書よりご紹介したい。

■アメリカに覇権争いを仕掛けた中国の懸念点

 たとえば、いまやGDP12兆ドルを超える世界第2位の経済大国にのし上がった中国。十数年前は恐ろしきスピードで経済成長を見せていたが、ここ数年はそれが鈍化した。政府公式発表によれば、2018年第4四半期の成長率は6.4%。ところが別の重要機関の調査によると、2018年の経済成長率は1.67%もしくは「マイナス成長」である可能性が浮上したのだ。政府は40兆円に及ぶ大規模景気対策を推し進めているようだが、別の懸念点もある。債務過剰問題だ。

 少々難しいので本書の要点をまとめると、「中国はインフラ建設ブームを維持するため、今まで地方政府主導の高金利な金融商品で国民からお金をかき集めていたが、それこそ日本政府が行う借金で借金を返す仕組みであり、デフォルトを起こすと中国政府が転覆しかねない」ということだ。(デフォルト:債務不履行)

 中国はアメリカに「覇権争い」を仕掛けたが、どうやら米中貿易摩擦の結末はアメリカに軍配が上がりそうな気配。世界第2位の経済大国の先行きが怪しいのは、経済協力国である日本としてもただならぬ不安要素だ。

■ドイツのデフレに引きずられるEU加盟国

 日本のブラック企業問題を取り上げるとき、たびたび良い見本として比較されてきたドイツ。勤勉だが働きすぎず、国の経済を維持する先進国の鑑のようだが、その実態はかなり怪しいらしい。

 1923年に1兆倍のインフレに悩まされたドイツは、基本的に為替相場を常にデフレ気味に運営する経済哲学を持っている。1999年に欧州単一通貨「ユーロ」が導入されて以降、EU加盟国はいよいよ隣国との経済的な結びつきが強くなった。ところが現在ユーロはドイツマルクのような働きをしているため、EU加盟国はドイツに引きずられるようにデフレへと向かわざるを得ず、常に経済が厳しい状況にある。それに耐えかねたイギリスの「EU離脱騒動」による混乱が、EU崩壊の前兆になりかねないと本書は指摘する。

 ドイツといえばもう1つ、今まさに話題のドイツ銀行の不安がある。その昔、リスクを大きくして高い収益性を追求する「デリバティブ取引」と呼ばれる「金融派生商品」で大儲けしたドイツ銀行だが、リーマンショックで甚大なダメージを負ってしまった。ドイツ銀行が背負い込んだ負債額は「伏魔殿」と表現されるほど大きいようで、助け舟を出す金融機関は現れず、倒産が危ぶまれている。

 命綱である製造業も2018年は不振にあえぐドイツ。欧州の経済大国が倒れると必然的にEU加盟国も危なくなる。日本の見本としてもてはやされたヨーロッパの盟主の今後に注目が集まる。

■世界主要国の不穏な先行きは世界同時不況なのか?

 このほか本書では、アメリカを「会社の価値をはかる時価総額は実体のない徒花であり、金持ちがより金持ちになる強欲資本主義も限界が訪れつつある」とピシャリ。40年にわたって推し進めてきた新自由主義経済政策は「最終局面に入った」と解説している。

 日本についても手厳しい言葉がつらつらと並べられており、「歴史に残る日銀による株式ETF買いという愚行」「世界中にばらまかれる円ショートという爆弾」など、日本国民がうっすらと感じていることを言語化して指摘するので、読者も共感するのではないか。

 本書ではこのように世界主要国の不穏な先行きを解説し、来る世界同時不況の前兆の根拠としている。そこで気になるのが肝心の「Xデー」だ。本書の後半では正五角形「ペンタゴン」にみる「黄金率」を用いて、世界同時不況が訪れる具体的な時期を予測する。経済の文明史、各国の経済の動き、株価の値動きなどが、ペンタゴンの黄金率にピタリと一致するというのだ。

 このあたりの内容を信じるか、信じないかは読者次第。いずれにせよ世界情勢が不安になりつつあることは、どの報道機関でも指摘している。世界中が連鎖的に恐慌に陥り、リーマンショックを超える大不況の大嵐「パーフェクトストーム」が巻き起こることが、本書の考える最悪のシナリオだ。今から私たちにできる準備はあまりないだろうが、少なくとも本書を読んで心の準備だけはできるはず。

文=いのうえゆきひろ


関連記事

ダ・ヴィンチニュースの他の記事もみる

あわせて読む

主要なニュースをもっと見る
社会のニュースをもっと見る
経済のニュースをもっと見る
政治のニュースをもっと見る
国際・科学のニュースをもっと見る
エンタメのニュースをもっと見る
スポーツのニュースをもっと見る
トレンドのニュースをもっと見る
生活術のニュースをもっと見る
地域のニュースをもっと見る

仕事術 アクセスランキング

ランキングの続きを見る

仕事術 新着ニュース

新着ニュース一覧へ

総合 アクセスランキング

ランキングの続きを見る

東京 新着ニュース

東京の新着ニュースをもっと見る

東京 コラム・街ネタ

東京のコラム・街ネタをもっと見る

特集

特集一覧を見る 動画一覧を見る

記事検索