いなげや
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 5月10日にいなげや(東京都)が発表した2024年3月期決算(連結2023年4月1日〜2024年3月31日)は、営業収益が前期比5.2%増の2,614億円、営業利益が54.3%増の29億円、経常利益が32.4%増の28億円、当期純利益は前期の21億円の赤字から17億円の黒字に転換した。

 2023年度は、コモディティ商品の曜日セールやポイント施策の強化を行い、既存店客数が前期に比べて2.6%増と回復したことから、営業収益で5.2%増を果たした。営業総利益は4.8%増の806億円。販管費は、セルフレジや電子棚札などの導入を進め、効率化に取り組んだ結果、3.6%増の777億円に止めた。

 スーパーマーケット事業においては、1店舗を新設、4店舗を閉鎖。また、既存店の活性化に積極的に取り組み、16店舗で改装を行った。既存店活性化の効果は大きく、売上高は5.4%増で推移。事業売上高を5.4%押し上げて2,039億円にした。セグメント利益は145.1%増の20億円と大きな伸びをみせた。

 ウェルパークを展開するドラッグストア事業は、既存店売上高の4.9%増が貢献し、事業売上高は5.8%増の461億円。セグメント利益は、4店舗の閉鎖や改装費用が膨らみ、22.3%減の5億円で着地した。

 2025年3月期の連結業績については、ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングスの完全子会社となり、上場廃止となることから、予想を発表していない。

著者:ダイヤモンド・リテイルメディア デジタル推進室