働く理由を教えてくれたのは「ティール組織」だった

働く理由を教えてくれたのは「ティール組織」だった

やれ働き方改革だ、ダイバーシティだと取りざたされている昨今の日本の組織のあり方について、一石を投じる考え方があります。
それは「ティール組織」といわれる概念です。
今日はティール組織をもとに「あなたはなぜ働くのか」について考えてみます。

※ティール組織の詳細は、最下部のリンク記事をご覧ください。

「恐怖」を感じながら働くことをやめよう

突然ですが、想像してみてください。
あなたは靴職人です。
あなたの工房ではたくさんのこびとが働いています。
しかしこびとたちのなかには、不満ばかり言うものや、やる気がなかったり、サボってばかりのこびともいます。
そんなある日、あなたは靴屋のオーナーから「売り上げを2倍にしてくれ」と言われました。
そのためには、もっとこびとに働いてもらわないといけませんが、人数増やす余裕はありません。
さて、あなたならいったいどうしますか?
こびとたちに、しっかり働かないければごはん抜きだ! と怖い顔で怒ってみますか?
やる気のないものはやめてもらって、やる気のある新しいこびとを雇いますか?
それとも、がんばったらご褒美をあげるかもしれないよ、となだめてみますか?
こうした方法が、現在の組織体制である「達成型組織」の特徴といわれるところです。
達成型組織の場合、目標達成のために「恐怖」や「敵」といったものでコントロールしようとします。
しっかり働かなければ、給料が減らされるかもしれない。
達成できなければクビになるかもしれない。
頑張らないと、ボーナスがもらえないかもしれない。
無意識化でもこうした恐怖から働いていることは、いうまでもなく望ましい形ではないと私は感じます。
このようにストレスが継続してかかることで、本来その人の持つポテンシャルを十分に発揮することができない可能性があります。
さらに、ストレスが強ければ働くこともできなくなってしまうかもしれません。
それは、誰にとっても幸せとはいえませんよね。
ではどうしたら、良いのか。
それは「なぜ働くのか」「この会社はどこに向かっているのか」を正しく理解することです。

あなたががんばって働く理由を知る

売り上げを2倍にするためにあなたがまずしなくてはならないこと。
それは「なぜ売り上げを2倍にしたいのか」を聞いて、考えることです。
いきなり売り上げを2倍にしろと言われたら、急に負担を倍にされたと感じるかもしれません。
前述のように、ノルマが達成できない恐怖とがむしゃらに戦うことになります。
でも、もし、なぜ急に2倍にしろと言われたのか理由をしっかりとわかっていたらどうでしょうか。
向かい側に大きな靴屋が出来たので、負けないようにしないといけないのかもしれない。
あなたが育ってきたので、そろそろ2号店を用意して、任せたいのかもしれない。
良い機械を買って、こびとたちの負担を減らしたいのかもしれない。
もちろん理由はさまざまでしょう。
でもそれを知っているか知らないかによって大きくモチベーションが異なる、と考えるのがティール組織の考え方です。
達成型組織は、上が決めた組織目標に対して下が従っていくという組織形態であるのに対し、ティール組織は、目標に対して「自分はどのように貢献できるか」を考えて動く組織形態だからです。

ただ走れ! といわれても人は困惑します。
ゴールや目的が合って走ることで初めてやりがいが生まれます。
このように、ゴールや使命を明確に定めることで、そのために自分は何ができるかを考え、組織として一丸となって進むことができるのです。

あなたが会社のために役に立つ方法

売り上げを2倍にする方法について、あなたはこびとと話し合いました。
こびとたちは理由を聞いて、納得し、どうしたら2倍にできるか、みんなで考え始めました。
そのうち、普段不満ばかり言っていたこびとが「いつも効率的でなくて嫌だった」といい始めました。
そして、みんなで改善に取り組んでいくうちに、なんと売り上げが増え始めたのです!
……もちろんこれはただの物語です。
ただ、もしみんなで目標のために頑張ろうと一丸となっていなければ、きっと周りもこびと自身も、「不満」を「意見」としてとらえられることはなかったのではないかと思います。
こびとたちが、「あなたはこの会社の目的に対してどのように貢献できるか?」という視点を持ったことで、もっとこうしたらいいのに、という気付きにつながったのです。
達成型組織は、往々にして上からの指示で動きます。ティール組織であれば組織の課題や切り口に気付いた人が起点となり、まずは実験的に取り組むなど、さまざまなムーブメントを起こすことができます。
上下なく、周りから助言やアドバイスを受けたり試行錯誤を繰り返し、賛同者が増えればその波は拡大し、やがて環境改善などにつながっています。

そして、もう一つ、こびとたちのなかで大きく変わったのは心理的安全性です。
前述のムーブメントを個人が起こすには、自分に不利益が発生しないという確固たる心理的安全性が必須です。
仕事では関係ないけれど、実は彼にはこんなスキルがある、といったことは達成型組織では評価につながりません。
しかし、どんなスキルやどんな考え方が何の役に立つかなんてわからないのです。
不満を言っていたこびとには見えていたもの。
そうした視点を恐れずさらけ出し、存在目的のために前向きに取り組むことができるような環境が何よりも求められるのです。
心理的安全性、個人がムーブメントを起こし会社のために取り組むことができる柔軟性、そして存在目的に合わせて社員が自ら動く体制。
達成型組織とは真逆の環境であるように思われませんか。
組織が動くには必ず「動機」があり「理由」があります。
それをいかに理解し、社員個人個人が動くことができるか。
今の達成型組織と呼ばれる形をすべて間違いだとは思いませんし、すぐにティール組織として組織を立て直すのはとても難儀なことだと思います。
しかし、自分自身すべてで全力で働く、ということを考えたときに「存在目的」は避けて通れない道でしょう。
今、あなたは何のために働いていますか?
あなたの会社の今の目的は何ですか?
あなたはそのために、全力で働くことができていますか?
是非一度その視点であなたの働き方を見直してみませんか。


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