加速するドナー休暇制度

2018年、「産業保健新聞」でもドナー休暇制度を紹介しました。
2019年に入り導入する企業が著しく増加しています。

※ドナー休暇制度の詳細は、以下の記事を参照ください。
http://news.doctor-trust.co.jp/?p=37774

2019年だけで120社増加

骨髄提供のための特別休暇である「ドナー休暇」を導入している企業・団体は、合計467社(2019年10月8日現在)にのぼるとされています。
そのうち120社以上が2019年に入って制度を導入しています。
その背景にあるのは競泳の入江璃花子選手の白血病の公表です。
「希望する人がドナーになりやすい環境を整備することが重要だ」と国が企業にドナー休暇制度の導入を働き掛けるなど、骨髄移植の普及を支援する考えを示しています。

立ちはだかる会社の理解

血液の病気は化学療法や骨髄移植で完治することができますが、骨髄移植をするには、患者と提供者のHLA(白血球の型)が適合しなければなりません。
HLA型は両親から半分ずつ遺伝するため、適合率は親子よりも兄弟姉妹のほうが高く、4人に1人(25%)といわれています。
血縁関係がないとその確率はさらに下がり数百〜数万分の1ともされています。
白血球の型が適合した場合でも、最終同意まで得られるのは10人に1人程度。
ドナーは移植前後で約8回の通院に加え、移植手術の際は3泊4日程度入院しなくてはならないためです。
また、採取前4週間は感染予防のために海外渡航ができないなど、海外出張があるような仕事をしている場合では企業側の配慮も必要となり、企業側からの理解が得にくいなど、断念するケースも少なくないようです。

動き出した国の支援

より円滑な移植の実施のため、厚生労働省は2019年度予算案でさまざまな施策を盛り込んでいます。
具体的には、日本骨髄バンクに休暇制度導入に関わる社会保険労務士などを配置し、その上で、大手企業約11,110社にアンケートを実施。
企業の休暇制度導入にあたっての問題点や課題を整理したうえで、導入支援マニュアルを作成しました。
さらには、骨髄等移植の認識向上及び重要性を広めるとともに、休暇制度を導入した企業から講師を派遣するなど、導入にあたってのプロセスやメリット等を説明することで、ドナー休暇制度の導入意欲を促進し、必要に応じて個別に企業に出向いて直接支援を行うなど、企業の実情に即した導入設計を提案するとしています。
また、ドナー登録できる年齢は18歳から54歳以下と決められており、骨髄バンクドナー登録者のうち、最も多い年齢層は2017年末時点で44歳。
2007年末時点の35歳から著しく高齢化が進んでおり、今後ドナー数の減少が懸念されています。
安定したドナー確保の観点から若年層が多く集まる献血ルームに、骨髄バンクの登録説明員等を派遣するなど、若年層ドナーの確保にも努めるとしています。
日本人の2人に1人ががんにかかる時代。
しかし、がんは治る時代へと突入しています。
提供者個人での対応には限界があり、会社の理解は不可欠です。
ドナー休暇制度の導入をお願いします。


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