2020年度、新たに「エイジフレンドリー補助金」が創設されました。
これは「高年齢労働者の安全と健康確保のためのガイドライン(エイジフレンドリーガイドライン)」普及のための補助事業にあたります。

エイジフレンドリー補助金とは


エイジフレンドリー補助金は、厚生労働省が高年齢労働者が安心して安全に働ける職場環境づくりを行う中小企業事業者の取組を支援するために創設した制度です。
エイジフレンドリーとは「高齢者の特性を考慮した」を意味する言葉で、WHOや欧米の労働安全衛生機関で使用されています。
エイジフレンドリー補助金は、対象事業者が職場環境改善に要した費用の一部を補助する制度であり、事業場規模や高年齢労働者の雇用状況等を審査の上、交付決定が行われるため、すべての申請者に交付されるものではない点に注意しましょう。

エイジフレンドリー補助金の対象事業者や申請期間は?


エイジフレンドリー補助金の概要は以下の通りです。

補助金申請期間
2020年6月12日〜2020年10月末日

対象となる事業者
次の(1)〜(3)すべてに該当する事業者が対象です。
(1)高年齢労働者(60歳以上)を常時1名以上雇用している
(2)労働保険および社会保険に加入している
(3)次のいずれかに該当する中小企業事業者

【業種】小売業(小売業、飲食店、持ち帰り配達飲食サービス業)
【常時使用する労働者数】50人以下
【資本金または出資の総額】5,000万円以下

【業種】サービス業(医療・福祉、宿泊業、娯楽業、教育・学習支援業、情報サービス業、物品賃貸業、学術研究・専門・技術サービス業など)
【常時使用する労働者数】100人以下
【資本金または出資の総額】5,000万円以下

【業種】卸売業(卸売業)
【常時使用する労働者数】100人以下
【資本金または出資の総額】1億円以下

【業種】その他の業種(製造業、建設業、運輸業、農業、林業、漁業、金融業、保険業など)
【常時使用する労働者数】300人以下
【資本金または出資の総額】3億円以下

※労働者数もしくは資本金等のどちらか一方の条件を満たせば中小企業事業者となります

補助金額
補助対象:高年齢労働者のための職場環境改善に要した経費
補助率:1/2
上限額:100万円(消費税を含む)

対象事業者は細かく決められていますが、最大100万円の補助が受けられるので、該当する場合は新しい設備導入のきっかけとして活用してみるのがいいかもしれませんね。

エイジフレンドリー補助金の補助対象となる職場環境の改善対策


どんなものでも「職場改善のための費用です」と申請できるわけではなく、次の対策に要した費用を補助対象としています。

◆ 身体機能の低下を補う設備・装置の導入
◆ 働く高年齢者の健康や体力の状況の把握等
◆ 安全衛生教育
◆ その他、働く高年齢者のための職場環境の改善対策

また、新型コロナウイルス感染予防策も補助対象となります。
たとえば、階段に手すりを設置したり、暗い作業場所の照明器具を増設すること(身体機能の低下を補う設備・装置の導入)や安全に働くための体力チェックの実施(健康や体力の状況の把握等)などが挙げられます。
段差の解消などは高年齢労働者だけではなく、若い世代の労働者にとっても負担軽減となる対策です。
体力チェックも高年齢労働者の健康状態を把握することに役立ちますが、若いからといって肉体労働がなんでもこなせるわけではないこともわかる可能性があります。
エイジフレンドリー補助金は高年齢労働者が安心して働く職場をつくるための対策への支援制度ですが、高年齢労働者だけではなく、全世代のためにもなる対策も補助対象となっています。
企業全体の問題点を考える際に、ぜひ活用を検討してみてはいかがでしょうか。

<参考>
厚生労働省「令和2年度エイジフレンドリー補助金について」