従業員の高齢化

企業の健康経営に注目が集まっている理由の一つが、従業員の高齢化や従業員の定着率です。
日本は将来、生産年齢人口とされる15〜64歳の数が減り続けると言われています。
それに伴い、企業はこれまで以上に従業員の健康に配慮し、従業員が長期的に勤められるようにする取り組みが必要とされます。
最近増えてきているのが定年の引き上げや定年制の廃止などですが、その他にも快適に活躍できるような職場環境を作ることがより必要とされるでしょう。

中小企業が抱える問題点

企業が経営していくのに必要な資源となる「人もの金」。
この三要素について古い、という意見を耳にすることもありますが、今でもなお、「もの」と「金」を扱い、また作り出すために必要なのが「人」同士の信頼関係であり、従業員一人ひとりの活力や労働力であると考えます。
しかし、一番重要なのが「人」であるにもかかわらず、問題を抱えやすいのもまた「人」と言えます。
退職者が多いと採用活動を続ける必要がありますし、優秀な従業員が退職して人が入れ替わることとなれば、生産性が落ちることも想定されます。
特に、中小企業の離職率は大企業よりも高いと言われており、厚生労働省の雇用動向調査によると、「100〜299人」規模の企業の2017年の離職率は約18%となっていました。
中小企業に非常に必要とされていることは、従業員の確保、ならびに従業員の定着だと考えられます。
また、そのための職場環境を整えることは必須条件となるでしょう。

中小企業が健康経営優良法人認定を受けるメリット

大企業に就職を求める学生が多い一方で、なりたい自分や将来の目標を明確化させた学生が中小企業への就職を積極的に視野に入れることが多くなってきているようです。
それらの学生を獲得するためにも、企業のイメージアップを図ることは重要と言えます。
イメージアップの一つの方法が経済産業省が設計した顕彰制度の取得です。
健康経営優良法人認定制度は、職場の健康課題に即した取り組みや、健康増進の取り組みをもとに健康経営を実践している法人を認定する制度です。
健康経営に取り組む優良な法人を見える化することで社会的にも評価を受けやすくなります。
本制度は大きい企業や医療法人などを対象とした「大規模法人部門」と、中小規模の企業や医療法人などを対象にした「中小規模法人部門」があり、大企業と中小企業がそれぞれの構造に合わせた基準で評価されるため、中小企業にも取り組みやすいしくみです。
2019年の中小規模法人部門は2,503法人でした。
健康経営への関心が高まっている今、企業のイメージアップを後押しする制度や認定を取得するのは大きなメリットとなるのではないでしょうか。

さいごに

健康経営優良法人の認定は、企業のカラーを見るための指標の一つとなり、人員の確保につながることが考えられます。
また、健康経営を進めることは、従業員の健康、長期的な勤務の定着につながると言えます。
これからの時代に沿って中小企業が飛躍していくためにも、顕彰制度の認定を検討するのは、大きなメリットとなるでしょう。