健康経営優良法人認定制度は、地域の健康課題に即した取り組みや日本健康会議が進める健康増進の取り組みをもとに、特に優良な健康経営を実践している法人を顕彰する制度で、2017年度に始まりました。
年を追うごとに認定企業が増え、「健康経営」という言葉も定着してきているなど、注目が高まっている認定制度です。 このため、2020年度以前に取得されている企業にとっては「今年もこの時期がやってきた!」という状況で、以前より興味があった企業も「今年こそは」と関心を持っているのではないでしょうか。
今回は、「健康経営優良法人2021認定」のスケジュール、認定基準などをわかりやすく解説します。

健康経営優良法人2021認定取得までのスケジュール

申請区分
健康経営優良法人は「大規模法人部門」と「中小規模法人部門」の2つに申請区分が分かれています。

<大規模法人部門>
・ 卸売業:従業員数101人以上
・ 小売業:従業員数51人以上
・ サービス業:従業員数101人以上
・ 製造業その他:従業員数301人以上

<中小規模法人部門>
・ 卸売業:従業員数50人以下、または、資本金額などが1億円以下
・ 小売業:従業員数50人以下、または、資本金額などが5,000万円以下
・ サービス業:従業員数100人以下、または、資本金額などが5,000万円以下
・ 製造業その他:従業員数300人以下、または、資本金額などが3億円以下
※ 会社および士業法人以外は従業員数のみで区分します。

申請区分によって、認定取得までのプロセスが異なるので、どちらに該当するかをチェックしましょう。

申請までのスケジュール
以下では申請区分ごとに健康経営優良法人認定までのスケジュールを紹介します。

<大規模法人部門>
① 健康経営度調査の実施(2020年8月24日〜10月16日)
② 健康経営優良法人(大規模法人部門)の認定基準に適合しているかの判定を受け、申請書を受け取る
③ 健康経営優良法人申請書を提出(2020年11月中旬〜12月上旬)
④ 認定審査
⑤ 認定取得(2021年3月頃)

「健康経営度調査」や調査表の入手方法などは、経済産業省のウェブサイトを参照ください。

<中小規模法人部門>
① 協会けんぽ支部や健康保険組合連合会、全国国民健康保険組合協会などが実施している「健康宣言」事業に参加する
② 健康経営優良法人申請書を提出(2020年8月24日〜11月27日)
③ 認定審査
④ 認定取得(2021年3月頃)

「健康宣言」事業の詳細については、加入する保険者に問合せてください。
大規模法人部門、中小規模法人部門ともに、健康経営優良法人への申請の前段階のステップがある点は注意が必要です。
「健康経営度調査」や「健康宣言」が未実施の企業は、まずこちらへの対応をしていきましょう。

健康経営優良法人2021の認定要件


健康経営優良法人2021の認定要件は、それぞれ以下の通りです。
要件は毎年少しずつ異なりますので、必ず該当年度の要件を確認しましょう。

<大規模法人部門>
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/downloadfiles/kenkokeieiyuryohojin2021_daikibo_ninteiyouken.pdf
<中小規模法人部門>
https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/downloadfiles/kenkokeieiyuryohojin2021_chushokibo_ninteiyouken.pdf

大規模法人部門、中小規模法人部門に共通しているのは、衛生委員会の活用や産業医、保健師と連携して各評価項目に取り組んでいくことが、認定への近道になっている点です。
産業保健新聞を運営するドクタートラストでは、受診勧奨の取り組みや教育機会の設定などの取り組みのお手伝いが可能です。
どのように取り組んでいこうが迷ったときには、ご相談ください。

健康経営優良法人2021の注意点


ブライト500
大規模法人部門中、特に健康経営への取り組みが優良な企業を認定する「ホワイト500」制度が健康経営優良法人認定制度が開始した2017年度より設けられています。
これに加え、2021年度は、中小規模法人部門で「健康経営の評価項目における適合項目数15項目中12項目以上の適合」かつ「地域において、健康経営の発信を行っている企業」を認定する「ブライト500」という制度が新たに誕生します。

新型コロナウイルス感染症への対応
新型コロナウイルス感染症の影響を受け、健康経営のために企画していたセミナーやイベントが行えず、今年の認定は難しいかもしれないと考えている企業もあるのではないでしょうか。
状況を受け、健康経営優良法人2021ではいくつかの配慮が行われることとなっています。
また、コロナウイルス感染症の流行により、社内の健康管理の見直しを迫られている企業もあると思います。
新型コロナウイルス感染症流行に併せて行った取り組みが、評価項目のうちの一つの「従業員の感染症予防に向けた取り組み」で評価される可能性がありますので、こちらも実施した取り組みを見直してみることをお勧めします。

健康経営優良法人認定に取り組んでいくということは、従業員が健康管理を重点項目としてとらえ、投資を行っている企業だといえます。
そのような企業では、従業員が健康的に働くこと、職場環境が良好であることへとつながっていき、生産性の向上や業績の向上へとつなげていくことができます。
健康経営優良法人を認定している機関は「経済産業省」です。
つまり、認定されることで行政により健康経営について積極的に取り組んでいることを認められている企業ということになるため、採用活動や地銀・信金などからの融資の際のメリットにもなります。

<参考>
経済産業省「健康経営優良法人の申請について」