ポーラ炎上でわかった“チャイナリスク”

ポーラ炎上でわかった“チャイナリスク”

 また日本企業が“チャイナリスク”で揺れた。化粧品大手のポーラと委託販売契約を結んでいた販売店が、「中国の方出入り禁止」という貼り紙を入り口に貼った。

 来店した中国人が気づき、それを写真に撮り、中国のSNSに11月24日、投稿したことで一気に拡散し、炎上したのだ。

 写真とともに「ポーラはゴミ会社!」「ユーザーだったけどもう買わない」など厳しい言葉が書き込まれていた。ポーラの中国現地法人スタッフが事態に気づき、翌25日に慌てて、ホームページ上で日本語と中国語でお詫び文を掲載した。

 すぐに調査し、該当の販売店のオーナーとの委託販売契約を解除したという。

 ポーラの親会社であるポーラ・オルビスホールディングスの広報はこう言う。


「皆様に誤解とご迷惑をかけてしまった。お客様に大変失礼なこと。どんな理由であれ人種差別を認めていません。こちらの指導不足を反省しております」

 だが、貼り紙を出した理由についてはコメントしなかった。

 ポーラ・オルビスHDは、インバウンドや海外の売り上げが拡大していることもあって、ビューティーケア事業が好調。11期連続最高益が予想される中、水を差された形となった。

 中国の化粧品市場は急拡大し、17年の市場は約3600億元(約6兆円)になるとみられ、世界最大の米国に並ぶ市場となった。また、中国では日本や韓国の化粧品が非常に人気が高い。ポーラを愛用する30代の中国人女性はこう非難した。

「ポーラは老化抑止とかの商品が中国人女性の間で人気です。それだけに今回の貼り紙は許せない」

 中国では今年3月にも、国営放送の特別番組で、現産地を偽装している商品を置いているとして、無印良品が槍玉に挙げられた。すぐに中国のSNS上で拡散し、不買運動を呼びかける投稿もあった。実際には事実誤認だったが、人口が多い国だけに悪い評判がいったん広がると、影響も大きい。ポーラだけでなく、中国相手にビジネスする日本企業は、今後もチャイナリスクに注意する必要がありそうだ。(本誌・大塚淳史)

※週刊朝日  2017年12月15日号

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