子どものお小遣いも仮想通貨に? お金の仕組みを学ぶ「おもちゃ」が登場

子どものお小遣いも仮想通貨に? お金の仕組みを学ぶ「おもちゃ」が登場

「ねぇパパ、お小遣いがほしい」

「じゃあ、茶わん洗いを手伝ってくれたら、10ウォロ、ピグズビーに送金するよ」

 近い将来、親子でのこんな会話が一般的になるかもしれない。

 仮想通貨のやり取りを通して子どもがお金の仕組みを学ぶ、「ピグズビー」というデジタルウォレットが、今年4月に発表された。2019年春頃に日本など各国で本格サービスがスタートする予定だ。ピグズビーは、子どもがお小遣いを貯め、使うことを体験できるアプリと、実際に手で触れられるデバイス(デジタルウォレット)が一体になっている。大人は、日々のお小遣いやご褒美を仮想通貨で子どもに送金。子どもは仮想通貨を貯めるだけでなく、アプリやデジタルウォレットとリンクした専用カードを使用することで、円やドルに交換して買い物ができるようになる。では、実際の買い物に、どの程度使えるのだろうか。日本での広報を担うキャンドルウィック社の担当者は次のように話す。

「決済の仕組みは調整中ですが、クレジットカードか電子マネーのシステムを使用できるようにすると聞いています。実店舗やネットショップなど、全国どこでも使えるカードを目指しています。また、タバコなど、子どもに有害なものを購入できなくする仕組みも検討中です」

 家族間での少額のやり取りに使いやすいよう、送金にかかる時間はわずか3〜6秒、1送金当たりの手数料も0.01ドル(約1.1円)以下に設定される予定。両親が「はい、どうぞ」と100円玉を子どもに手渡すのとほぼ同じ行為が、キャッシュレスになる。外国に住んでいる祖父母や親戚から子どもに送る場合も、同じ時間・手数料で送金可能だ。

 サービスに使用するのは、ウォロ(Wоllо)と呼ばれる新しい仮想通貨。実際の仮想通貨交換所に上場され、取引される。すでに、取扱量で世界最大規模といわれる交換業者BITFINEXで取引されることが内定した。ほかの交換業者とも交渉中だ。ビットコインのニュースに代表されるように、昨今の仮想通貨事情を考えると激しい値動きが不安だが、流通量を抑えることで投機目的の売買を防ぎ、乱高下しない通貨を目指すという。

 この仕組みを開発したのは、英国の起業家フィリッポ・ヤコブ氏らを中心としたグループ。4月に来日したヤコブさんはこう話した。

「ピグズビーは、お金を貯めること・使うことを自然と学べるおもちゃ。21世紀型のお金のルールを身につけられるんだ」

 ピグズビーのキットは、一定額分のウォロ込みの販売となる。日本での価格はまだ決まっていないが、本国では60ドル(約6500円)程度の予定。まずは世界で100万セットの販売が目標だ。

 ヨーロッパでは「お小遣いもキャッシュレス」な家庭が増えつつあるようだが、日本はまだまだ「現金主義」社会。ピグズビーは日本の家庭へどれくらい浸透するのだろうか。(編集部・川口穣、ライター・田茂井治)

※AERA 2018年7月9日号


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