山里亮太「天才をあきらめた僕が自分なりのおもしろさにたどり着くまで」

山里亮太「天才をあきらめた僕が自分なりのおもしろさにたどり着くまで」

 小中学生向けの月刊ニュースマガジン『ジュニアエラ』では、各界の著名人が交代で本を紹介する「ブックウェーブ 私の3冊」を連載しています。今回は南海キャンディーズの山里亮太さん。テーマは「あきらめて何が悪い」です。

*  *  *
 ちっちゃいころから、何か特別な人になりたい、人と違っていたい、変な子だねって言われたい、そう思って生きてきた。

 みんなの周りには「天才」っているかな? 何か目標が決まるスピードが異常に早くて、それを達成するための努力や苦労を何とも思わない人。呼吸をするように練習ができて、サボることを知らない人。ぼくはずっと、そんな天才に憧れてたんだ。

 でもあるとき、「自分はどうも天才ではないぞ」と気づいてしまった。じゃあそこからどうやって生きていくのか。天才じゃないなら、圧倒的な努力をして何かを勝ち取っていくしかないんだけど、その努力ってどうやってするんだ? この本には、天才をあきらめたぼくが、これまでの数々のかっこ悪い経験を通じて実践してきたことが書かれている。

 ぼくの場合、努力するうえでの最大の燃料=ガソリンになったのは、怒りや劣等感、嫉妬といった、あさましい感情だった。誰かに嫌な思いをさせられたことを、単に怒りで終わらせるんじゃなくて、自分のプラスに変換するために、ノートに<復讐>として必死に書き殴って、オリジナルの、ある成功の「公式」を導き出した。

 いくつかのコンビ不仲時代を経て、しずちゃんと南海キャンディーズを結成。自分なりのおもしろさにたどりつくまでの道のりは、あまりに長かった。でも、ついにその景色を見ることができたんだ。

 世の中のほとんどの人は天才じゃない。誰だってサボりたいし、あきらめたほうが楽。でもそうは生きられないキミたちへ。この本が少しでも何かの役に立ってくれたらうれしいな。

■山里亮太さんのこだわりポイント

「あきらめる」「サボりたい」って、ネガティブに聞こえるけど実はそんなことない。逃げることから始まる人生でいいじゃないか。ダメな自分を抱きしめたくなる、そんな3冊を選びました。

【山里亮太さんの3冊】
(1)『天才はあきらめた』
山里亮太/著(朝日文庫 669円)

(2)『ナナメの夕暮れ』
若林正恭/著(文藝春秋 1296円)
→ぼくの本と同じで、テーマは「あきらめ」だけど、若ちゃんのこの本は、目の前にある嫌なことを受け入れやすくするために、どうやって違う形に整えていくか、という別の方向性なんだ。「山里、暑苦しいよ!」っていう人はこっちがオススメかな。

(3)『1990年、何もないと思っていた私にハガキがあった』
せきしろ/著(双葉社 1512円)
→ぼくの好きな作家さんが、ラジオのハガキ職人だったころが描かれている。クラスではいつも隅っこで、エキストラのようだった自分。だけど、ラジオに投稿するネタを考える時間だけが、嫌な日常をおもしろい世界に変えてくれたっていう、最高にかっこいい本。

(表示価格は消費税を含んでいます)

※月刊ジュニアエラ 2019年1月号より


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