小池百合子・東京都知事の圧勝か、山本太郎が大旋風を起こすのか。7月5日投開票の東京都知事選に注目が集まるなか、立候補者の応援演説に参加して注目を浴びたのがタレントの加藤紗里(30)だ。



 加藤は、6月18日、東京・渋谷駅前で行われた都知事選立候補者の応援演説に突如として現れ、赤い肩出しドレス姿でマイクを握ると、こう切り出した。

「離婚後300日問題って知っていますか? 離婚後、300日以内に産まれた子どもは、元旦那の籍に自動的に入ってしまう。明治時代に作られた法律がいまだに使われているんです」

 加藤は1月10日、昨年9月に結婚した不動産会社経営の男性と離婚し、4月28日に自宅出産を経て第一子となる女児を出産していた。父親については公表していないが、現在、シングルマザーとして娘を育てているという。

 いまでは、ネット上の誹謗中傷を意に介さない“炎上クイーン”として確固たる地位を確立した感のある加藤。「狩野英孝との6股騒動」に始まり、直近では多目的トイレで不倫に及んだ「渡部健への擁護発言」でも炎上騒動を巻きおこした。あまりにも高すぎる”炎上率”に、その行動のすべてが「炎上目的」だと断定されることも珍しくない。そんな彼女が聴衆を前に「離婚後300日問題」について語ったのだ。はたしてその真意とは? 本人に聞いた。

*  *  *
――応援演説に至るまでの経緯を教えてください。

 立候補者は元彼の後輩で、彼から応援演説をした前日に連絡がありました。基本的に私は炎上を恐れませんが、これまで政治と宗教に関することだけは発言しないように決めていました。ですから、初めは正直、迷いました。

――それでも演説をしようと決めた理由は?

 炎上を恐れずに本音を話すスタイルを変えるつもりはありませんが、出産を機にひとつだけ変わったことがあります。それは最も大切な存在が自分から娘に変わったことです。娘のことで「おかしい」と感じたことは、それが政治に関することだろうが法律に関することだろうが、なんであろうと私は発言をしていくつもりです。そう考えたので、応援演説をすることに決めました。候補者も承諾してくれました。

――改めて「離婚後300日問題」について、その思いを聞かせてください。

 娘の保険証を加藤の姓で作ろうとしたら、役所の方から「離婚後、300日以内に生まれた子は別れた旦那の籍に入ってしまう」と言われたんです。もちろん私の勉強不足もありますが、そんなことは全く知らなかったので驚きました。そもそも離婚後の日数で子どもの戸籍の所在を決めることに正当性があるのかどうか疑問でしたし、いまはDNA鑑定だってできる。それで勉強したら、その法律は明治に作られていたんです。当時はDNA鑑定なんてできない時代ですから仕方がないとしても、なぜ変わらないまま現在まで続いているのか納得がいかなかったんです。

――そもそも子どもの父親は誰ですか?

 それについては公表するつもりはありません。「紗里の子ども」です。

――「離婚後300日問題」については、これまでも議論がなされてきましたが、国会や政府が本腰を入れて民法改正に取り組むことはありませんでした。今後、法律を変えるためにどの程度本気で取り組んで行くつもりですか?

 さきほども話しましたが娘に関わることなのでガッチガチの本気でやります。その手段は素人なので周りから見たらバカっぽく見えるかもしれません。でも紗里は本気でこの法律を変えたいと考えています。

――応援演説後、ネット上には「お前がシングルマザーの代表として語るな!」や「離婚したお前の責任」という声もありました。

 確かにありましたが、普段から非難ばかりされている紗里からしたら、その数は本当に少ないですし、ほとんどが紗里個人に対する攻撃です。「児童手当も元旦那に支払われる」という発言に対して「お前は必要ないだろ」とか「ブランドバッグを売れ」という声もありましたが、さすがにそれには笑ってしまいました。紗里個人だけの問題として発言しているわけではないので。そうした個人攻撃はありましたが、「法律を変えよう」という発言に対して反対や非難の声はほとんどなかった。それどころか同じような経験をしたシングルマザーの方からたくさんの励ましの言葉をいただきました。彼女たちは育児と仕事で多忙な日々を送っているので声をあげる余裕すらない。紗里も出産後は睡眠不足の毎日が続いていますが、まだ彼女たちよりはこうした活動にさける時間があります。同じような境遇にいるシングルマザーが悲しまないためにも今後も発言は続けていきます。
  
――気の早いメディアからは「政界進出か」という声も聞こえました。

 そんな予定はありません。さすがに紗里が政治家になったらやばいでしょ。それくらいはわかっています。でも、コロナ禍なのですぐにはできませんが、国会議事堂前でデモをするかもしれませんし、政治家と話をしにいくかもしれません。この法律が変わるまで活動を続けていきます。

――加藤さんにとって怒涛の1年でしたね。

 はい。この1年で結婚、不倫疑惑、離婚、妊娠、出産、YouTuberデビューを経験しました。さすがに体重は妊娠前より3.5キロ減りましたが、子育てが大変なのは全国に120万人以上いると言われているシングルマザー全員、そして子育て中の親も同じです。出産前は朝まで殿方と六本木で飲み歩いていた紗里ですが、出産を機にこれほど変わるのかと自分でも驚いています。もう男に興味がなくなりましたから。ホストクラブの経営者とかなんちゃらの経営者とか、出産後もモテるんですけど、以前のように魅力を感じなくなりました。常に娘のことを考える毎日です。

◆加藤紗里
かとう・さり/1990年6月19日生まれ。広島県出身。タレント、YouTuber。女性ファッション雑誌の読者モデルやレースクイーンを中心にバラエティータレントとしても活躍。2019年6月に個人事務所「株式会社PAL flaming」を設立。12月にはYouTuberとしてデビューした。YouTubeチャンネルの登録者数は約4万3千人(2020年6月時点)。

(AERA dot.編集部)