コロナ報道で「ブレーク」した白鴎大学の岡田晴恵教授。このほど、大手芸能プロダクション「ワタナベエンターテインメント」に所属した。連日ワイドショーに出演し、一部で「コロナの女王」とも呼ばれた岡田教授。芸能界に活動の軸足を移すということなのか。同社に確認を入れたところ、担当者からは「このたび、ご縁があって7月1日付で弊社に所属していただく運びとなりました」とのみ回答があった。



 事務所に所属すると何が変わるのか。芸能評論家の三杉武氏が説明する。

「本人と事務所の双方にメリットがあります。本人にとって最大の利点は、事務所が営業活動を代行してくれること。講演会など仕事の幅が広がります。岡田教授は髪形、服装などキャラも立っていた。コメンテーター以外の仕事も開拓の余地があると、ワタナベ側が商品価値を見いだしたのだと思います」

 テレビ局の台所事情もあるという。

「大学教授が事務所に所属すると『文化人』の枠になります。ギャラは安く3万〜7万円程度。芸能人だとその10倍近く。今はテレビ業界も不況なので、視聴率が取れない芸能人より、安い文化人を活用して制作費を抑えたいというのが本音でしょう」(三杉氏)

 白鴎大学に確認したところ、7月29日現在、岡田教授は現在も大学に在籍しているという。所属教授が芸能活動を始めることに関して、「大学業務に支障がない範囲であれば、特に問題はございません」(広報課担当者)。

 一方、同業者からはこんな声もあがっている。

「個人の判断なのでいい悪いは一概に言えませんが、私見としては、大学教員の本分をいささか越えているようにも感じます」

 こう話すのは『テレビコメンテーター』(中公新書ラクレ)などの著作がある神戸学院大学の中野雅至教授。

「大学教員の本来の職務は研究と教育。私大の場合、カリキュラム編成などの学内行政が占めるウェートも大きい。その上でテレビ出演の時間を確保できるならいいですが、ほとんどの大学教員にそんな時間はありません。研究や実験で忙しい理系研究者であればなおさらだと思います」(中野教授)

 そのほか、「視聴者への影響も無視できない」と中野教授は続ける。

「コメントをしても『半分芸能人』と色眼鏡で見られるようになることは避けられません。いわば研究者としての信用にも関わる話。長い目で見れば、不利なほうが多いのではないでしょうか」(同)

「コロナの女王」の今後に注目したい。(本誌・松岡瑛理)

※週刊朝日  2020年8月14日‐21日合併号に加筆