お笑いコンビ・フォーリンラブのバービー(36)。バラエティ番組で活躍するなか、昨年末に自身のYouTubeチャンネル「バービーちゃんねる」を開設。さらに、6月いっぱいで終了した人気ラジオ「久米宏 ラジオなんですけど」(TBSラジオ)の後番組として、7月から自身がパーソナリティを務める「週末ノオト」をスタートさせた。ライバルひしめく女芸人界において、順調に仕事の幅を広げている。



 バービーといえば、個性的なファッションと肉食女子を押し出したトークが有名。バラエティ番組「さんまのお笑い向上委員会」(フジテレビ系)では、占いということで相手の男芸人の目をつぶらせ、そのスキにバービー自ら唇を奪う“キス芸”が定番ネタになっているほど。「過激」「下品」ともとれる芸風だが、プライベートではまったく違った一面があるという。

「父親に家をプレゼントした話は有名ですね。以前バラエティ番組で話してましたが、父親は定年退職後、家にこもりがちになり白髪も増えたりと変わってしまったそうなんです。そこでバービーは築年数が経って劣化し、室内も前の家主の荷物で散らかっていた家を購入。父親に掃除を頼み、さらに『リフォームすれば?』と勧めた結果、父親は新しい家具を作ったりと生き生きし始めたそうです。また、昨年放送されたラジオでは自虐ネタをやめた理由を告白。テレビ番組で『デブ』『ブス』とイジられた際、それを見たファンの女性から『私、バービーちゃんと同じぐらいと思ってたのに、私がデブやブスと言われている気がしてすごくショックだった』とコメントをもらったそうなんです。これにバービーは、自虐は周りを傷付けることもあると感じ、封印しようと決心したとか。実際の彼女には、家族やファンを思う優しい性格が見え隠れします」(女性週刊誌の芸能担当記者)

 一方、過疎化が進む地元・北海道夕張郡栗山町の町おこしにも取り組んでいることでも話題に。「高橋みなみの『これから、何する?』」(TOKYO FM、2020年6月8日放送)では、古民家を2軒所有し、改修して民泊で貸し出す計画や、地元の住民と連携してECサイトの制作も進めていると話していた。コロナ禍の影響で一時的に計画は止まってしまったそうだが、最終的には過疎化している土地を“夢の国”にしたいと考えているそうだ。

「とにかくお笑い以外でもバイタリティがすごい。今年3月には、自身のYouTubeチャンネルでクレーター肌治療の実体験を発信。初めてのクレーター治療は20歳の頃で、今まで受けてきた施術やその効果、ダウンタイムの症状や使った金額まで具体的に発表。しかも、自身の経験からクレーターの最短治療計画も説明していました。気楽に試せるものでもないので参考になるし、悩んでいる人の希望にもなっているでしょう」(同)

■下着メーカーに自らプレゼンも

 さらに、自分への向き合い方からも、とてもキス芸をやる女芸人とは思えない一面が見えてくる。

「芸人バービーであるために、本名の笹森花菜が我慢していたことを全部やろうと思い、1週間休みをもらったことがあるとインタビューで明かしてました。そこで、自分を『因数分解』(紙にテーマを書き、連想されるさまざまな言葉を周囲に書いていく)し、利害関係なく誰かの役に立ちたいという答えが導き出されたそうです。バービーの場合、破天荒な印象もありますが、思いやりがあって前向きで思慮深い。人間としての魅力に溢れていて、たとえ芸風が下品でも視聴者は嫌悪感を抱かないでしょう。だからこそ、人気ラジオ番組の後任にも抜擢されるのだと思います」 

 TVウォッチャーの中村裕一氏は、そんなバービーの魅力についてこう考える。

「キス芸や個性的なファッションはある程度デフォルメされた、あくまでバラエティ番組向けのキャラクターであり、過激さに眉をひそめる人もいるかもしれませんが、それもまた彼女のほんの一面にすぎません。近年高まりつつあるジェンダー問題に対する自分の考えや意見をしっかり持っており、また、自らの悩みやコンプレックスを原動力に下着メーカーにプレゼンを行ってブラジャーをプロデュースするなど、アイデアや行動力も抜群。それでいて、社会における自分の“役割”について常に考えて行動していると発言していることからも、繊細で思慮深く、バランス感覚に富んだ理知的な顔がうかがえます。7月からスタートしたラジオを通じて、もともと作家への憧れがあったという彼女の多彩なパーソナリティが幅広い層に受け入れられていけば、いずれは“女性芸人”という枠だけにくくられない独自のポジションを築き上げていくかもしれません」

 強烈なキャラクターで、お茶の間にその名を浸透させてきたバービー。今後は、肉食系一辺倒だけではない活躍を見せてくれそうだ。(丸山ひろし)