「更年期不眠」にはメラトニン! 分泌量を増やす方法とは?

「更年期不眠」にはメラトニン! 分泌量を増やす方法とは?

 何かと体に不調が生じる更年期。とくに女性は、親の介護などによるストレスや疲労から、不眠の悩みを抱えることも少なくない。朝まで熟睡するためにはどのような生活習慣を心がければよいのか。女性向け健康・ライフスタイル誌『ゆとりら 夏号』の特集「ぐっすり朝まで眠りたい」で、女性の病気に詳しい成城松村クリニックの松村圭子医師に話を聞いた。

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 体温の調節や、呼吸、消化といった意思とは無関係の体の活動をコントロールするのが自律神経だ。自律神経には活動時に働く交感神経と休息時に活発になる副交感神経があり、状況に応じてどちらかが優位になっている。このバランスが崩れると睡眠トラブルにつながることもある。

 自律神経に詳しい成城松村クリニックの松村圭子医師はこう解説する。「スムーズに入眠するには昼間に活発になった交感神経の働きを抑え、副交感神経が優位になる必要がありますが、うまく切り替えられないと寝つけなかったり、夜中に何度も目が覚めたりしてしまいます。中高年女性は特に、自律神経が乱れやすいので注意が必要です」

 自律神経をコントロールする脳の視床下部は、女性ホルモン分泌の司令塔の役割も担っている。このため、更年期でホルモンバランスが激変すると、自律神経も影響を受けバランスが乱れる。「更年期に子どもの反抗期や親の介護が重なる女性も多く、ストレスや疲労がたまりがち。そこへ家族の理解や協力が得られないと不調がさらに加速します。副交感神経の働きは加齢とともに落ちていくので、更年期が終わっても不眠や不調が続く人は多い」

 自律神経のアンバランスで睡眠不足に陥ると、そのせいでさらに自律神経が乱れて別の不調を引き起こすという悪循環に陥ることも。そうでなくとも忙しい現代人は交感神経が優位になりやすいため、意識してリラックスをつかさどる副交感神経を働かせ、質の良い眠りを得る工夫が必要だ。

 そこで注目したいのが、副交感神経を優位にさせるメラトニンというホルモン。こちらも加齢とともに分泌量は減るが、朝起きる時間を一定にし、朝日を浴びたり朝食を取ったりして体内時計をしっかり切り替えることで、分泌を促すことが可能だ。

 食事でもその分泌をサポートできる。メラトニンの材料となるトリプトファンは、肉や魚など動物性たんぱく質に多く含まれる。神経伝達を促すカルシウムやビタミンB群も、自律神経を整えてくれる。

「寝る前にスマホを見たり、あれこれ考え事をしたりすると交感神経を刺激するのでNG。寝る1〜2間前に少しぬるめのお風呂で体を適度に温めると副交感神経が優位になりやすく、体が熱を逃がして入眠しやすくなります」

 香りでリラックスできるという人なら、アロマオイルをたいたり、ハーブティーを飲んだりするのも効果的。生活リズムを整え、バランスのとれた食事を心がける。こうした当たり前にも思える対策で、本当に眠りの質をあげられるのだろうか。松村医師はこうアドバイスする。

「自律神経は生活習慣に影響されやすく、本来のリズムに逆らった暮らしが体の不調につながっています。生活習慣を見直せば、多かれ少なかれ、効果は実感できるはずです」

(ライター・森田悦子)

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